Ruin Pubという言葉を聞いたことがありますか?
Ruinというのは英語で没落、廃墟、旧跡などを意味します。
ハンガリー、特に首都ブダペストでは21世紀に入りナイトライフが急激に変化しました。
今まであった家や映画館、コミュニティーセンター、工場等の公共施設が壊されていき、そこに新しいお店が毎日のようにオープンしていったらしいのです。そしてそのお店の中のインテリアは、新店オープンに伴ってクローズしなくてはいけなくなった公共施設や、そこに住んでいたお婆ちゃんの家の家具等がごっちゃに置かれるようになりました。そしてその空間はブダペストの若者の間で直ぐに大人気となり、“Ruin Pub(ルーインパブ)”と呼ばれるようになったそうです。
Lonely Planetで世界のバーで3位と評されたSzimpla Kertに潜入
旅人のバイブルの一つでもあるLonely Planetにて2012年にWorld Best BarsでNo.3と評されたSzimpla Kertへ行ってきました。
巨大な敷地にいくつものテーマの違った部屋が入る建物が並び、外の空間も広く、まるでテーマパークのよう。
部屋から部屋を移るのにもクール! の一言な廊下を歩きます。無機質な空間ながら猫のぬいぐるみが天井にひっついていたり、がらくたになってしまうものが全てクリエイティブに使用されていて本当にクール。インテリアを見ているだけで何時間でも過ごせてしまいそうです。人間って本当にクリエイティブだなあ〜と感心してしまいました。
ほぼ各部屋にバーカウンターがあり、ジャムセッションをしている部屋や、落ち着いたカフェっぽい机と椅子のある部屋、大きな空間の広々した部屋から、カップルラブ使用てきなこじんまりとして薄暗い部屋まで、その時の気分に合わせて部屋を選ぶことができるので、かなり使えますよね。
カップル部屋(勝手に命名)にはなぜかモニターのインテリア。
2階の廊下にも下の階と吹抜けの場所に自転車や緑が沢山。
テーブルゲームなども置いてあります。
個人的にいいなーと思ったのは、前述したように様々な部屋があるので本当にいろんなオケージョンで使える、ということ。
両親と昼間にお茶をしにくるもよし、明るいうちに外でビールをわいわい飲むもよし、本を一人でふらっと読みにくるもよし、お目当のあの子と薄暗い部屋でムーディーになるもよし、ジャムセッションを聴きにくるもよし。こういうクリエイティブなのに、マルチに大衆が心地よく使えるな空間はあるようで中々ないように思います。音楽もハード過ぎず、かといって音好きが不満になるわけでもない、いいラインの音楽がかかっています。
トイレも一工夫。
広い中庭には昔テーマパークで使っていたかのような車の形をした乗り物も置いてあってそこのシートに座ることもできます。
今でも気になっているのが、何故か沢山の生の人参が入ったボールを持ったお姉さんが人参を売って中庭を回っていたこと。なぜ人参なのか未だに謎が解けていません。
右に人参のお姉さん。
ブダペストには沢山のRuin Pubがあります。どこも違った雰囲気が味わえる楽しい場所なので、ブダペストを訪れた際にはバーホッピングならぬRuin Pubホッピングをしてみても面白いかもしれません。
参考サイト: ruinpabs.com