業界ごとに専門用語や隠語の類は存在するものですが、もちろんデザイン業界でも日々、さまざまな用語が飛び交っております。
知らない業種の用語や隠語というものは、実に知的好奇心をくすぐられるもので、飲食店なら「ヤマ」とか「アニキ」、警察ならば「アカイヌ」「クロハタ」、広告用語なら「ローンチ」「アジェンダ」などなど、もう見ているだけでゾクゾクして来ますし、思わず用もないのに使いたくなってしまいますよね。
ですので、今回はデザインに関連した単語・用語・言葉の類を分かりやすく説明するべく、ちょっとした辞書のような体裁を用いて一覧にしてみようという企画です。が、普通に専門用語の意味や定義をコピペしただけでは編集部から粛清されかねませんので、アンブローズ・ビアズの大名著『悪魔の辞典』のフレームをお借りして、いろいろと再定義してみました。
ちょっとだけ補足しますと、『悪魔の辞典』は辞書の体裁をもって、皮肉やブラックユーモアを交えて古今東西の単語に再定義をおこなったものであり、辞書としても読み物としてもめっぽう面白いので、興味のある方はぜひともご覧くださいませ。確かネット上でも無料で読めます。
そんなわけで、先ず以下の単語・用語・言葉の説明は嘘八百の出鱈目だらけであると、念の為に宣言しておきます。ご了承くださいませ。
デザイナーの方々におきましては「あるある」程度に泣きながら楽しんでいただければ幸いです。
【明日から使えない】デザイナー用語辞典「あ」行
アートディレクター(Art Director)
鋭利な棘の付いた板で両側から挟まれて血を流している人のこと
アール・デコ(Art Déco)
(1)キュビズムやバウハウス、古代エジプト美術やアステカ文化の装飾から東洋美術まで、古今東西の要素が混合、引用された装飾の一傾向
(2)アール・デコ自体に罪はないのだが、あちこちから文句を言われたり、勝手に再評価されたりしている批評家気取りのためのビタミン剤
アールジービー(RGB)
クライアントに説明すればするほど伝わらない用語の筆頭
アイキャッチ画像(eye catch)
(1)特に気合を入れて作成した画像のこと
(2)どこかで見たことのある無料写真素材のこと
アイデア(idea)
うっかり口に出すと勝手に使われる、無料だと思われがちな思考の産物
アウトライン(Outline)
かけたはずなのにかかっていない、納期が近い時に頻発する怪奇現象のこと
朱字/赤字(correct instruction)
デザイナーの息の根を止めるのに充分な不幸の手紙