中国観光のマストプレイスといえばここ、万里の長城。
中華人民共和国河北省、北京市、山西省、陝西省、内モンゴル自治区、寧夏回族自治区、甘粛省を通って現存する部分だけでも3,000kmにもなる長城。全長12,000km程だったのではと言われていますが、様々な場所で長城の遺構が発見されていて正確な長さは今でも分からないといわれています。
ルート選び
長い長城なので様々な場所から入場ルートが出ています。人気があるのは八達嶺(Badaling)から登るルートですが、観光地化されすぎているので人が多すぎるだろうと踏んで慕田峪長城(Muitianyu)のルートを登ってきました。
慕田峪長城を登る
程よく整備された長城で歩きやすいのですが、急な坂と階段で有名なルートでもあります。
筆者は何を勘違いしたのかビーサンで行きました。最終的には絆創膏だらけの足になる上に本当に登りにくいので歩きやすいスニーカーでいくことをお勧めします。(え? 当たり前?)
朝イチで登りましょう
時期によりオープン時間が変わりますがオープンと同時にリフトに乗って登城口へ辿り着くことをお勧めします。
8時、9時になってくると、かなりの混雑で長城の雄大さや静けさの中の空気感が楽しめなくなってしまいます。
最終ポイントあたりまで周りに誰もいない状態で登ることができ、北京市内からは考えられない空気の綺麗さと静けさが本当に清々しかったです。
こんなリフトで登城口まで行きます。
北京市内から離れているためバス、電車、タクシー、チャーター車などがありますが私はチャーター車をお勧めします。
大抵は1日チャーターで宿泊場所からピックアップ、万里の長城で下車、帰ってくるのを待っててもらいます。長城観光後も希望の場所へ色々と連れて行ってくれるので、事前にドライバーと相談するといいと思います。
お土産屋さんをまわる方が多いので、興味がない、という方はホテルへ直帰する人を探すと余分な時間を省けます。
スタート地点。既に感動します。
所々でアイスや水を売っているところもあります。トイレはないので済ませてから登ると途中で焦りません。
ひたすら伸びる道。
長城、というだけあって見張り場として使われていて場所や、崩れ具合など当時の様子がうかがえる場所が沢山あります。
見張り場だった、と思われる場所。
崩れ具合に痺れるものの最高に登りにくい。
もう一度行きたいと思うくらい素晴らしかった長城。でも美しい写真の裏には沢山の苦労がありました。
坂が本当に急で階段も足のみでは登れないくらい一段が深く高いところも沢山あって、はいはい歩きで登ったりしたほど。
ちなみに筆者は運動オタクで体力には自信はあります。
膝下くらいの高さのある階段。
そしてこの階段が終わったら
こんな浅く幅狭の登りにくすぎる長い階段が待っていたり
下り坂で喜んで走ってみたり(勿論帰り道では上り坂になることは忘れて)
ゴール直前の最後の最後では
こんな階段が待っています。分かりづらいかもしれませんが浅く幅狭な階段の上にかなりの傾斜です。みんな階段を一気に登り切ることは出来ず途中で休んでいました。そして帰り道、降りるのが最高に怖い階段です。
それでも、到着地点からの眺めは本当に最高です。こんなに歩いてきたんだ! という達成感でいっぱいになります。
さすが中国、お爺ちゃんもお婆ちゃんも元気です。皆ひょいひょい登ってきます。
そして勿論元来た道を戻らなくてはいけません。ふざけた服装とビーサンというマイナス点もあり最高に疲労困憊でしたが、最後にとても楽しい事が待っていました。
エントランスから登り口まで行きはリフトで登ってきましたが、なんと帰りは滑り台で降りる事ができるのです。
こんなものに乗って
こんな場所を一気に滑りおります。結構な長さなのですが、かなり楽しいです。勿論ブレーキも付いていて早さも操作できるので安心です。
観光地に行く時は目玉写真しか目にしないことが多く、行ってみると案外こんなに大変だったのね、と感じることが多い筆者です。
万里の長城もその一つ。でも、本当に何度でも登りたい! と思えるくらい素晴らしい場所でした。