この言葉を知っているだろうか。
「スラマッパギ」
マレーシアやインドネシアを旅したことがある人は耳にしたことがあると思いますが、これはマレー語、インドネシア語の挨拶で「おはよう」の意味。
先日、私はこれを「こんにちわ」と誤訳して叩かれました。言い訳がましいですが、分かっていたのに間違えました。
そんなこともあり、分かっちゃいるけどなんとなく再度その言葉をググりかけていると、この挨拶が「日常」という日本のギャグアニメに使用されているという情報が目に入りました。
なんだかすっごく面白そうです。
今それが気になって気になって仕方がないのですが、動画再生の三角マークを押す前に…、今回は一人旅の独身女がインドネシアの旅で日常に食べていたインドネシアグルメです。
レツゴ。
オンデオンデ
名前がナイスなこちらの食べ物、中華料理で出てくる胡麻団子のようなお菓子。
一般的に見かける胡麻団子のサイズと言えば、卓球の球よりひとまわり大きいくらいかと思うけれど、私が見かけたのはミニトマトかそれより小さいくらいのサイズ。
屋台で値段を尋ねると20000ルピア(約160円)と言われたので、
「ふーん。10000ルピア(約80円)分ちょーだい」
と言ってみると、屋台のおっちゃんがトングでホイホイとビニール袋に入れてくれて、その数なんと計23個。
「多くない?さては大サービス?私の事好きなのかな?」
危うくオンデオンデ屋台に嫁ぎそうになりました。
オンデオンデを振ってみると、中でカラカラと、私が頭を振った時と同じ音がしました。噛んで中身を見てみると、乾いたカスタードのようなものが申し訳なさそうに入っている姿に好感が持てました。
揚げたてのサクっと軽い食感に、味はほんのりとした甘さ。小腹が空いたら口にほおりこみたい、インドネシアの日常お菓子。私を優しく癒してくれました。(ちなみにマレーシアのオンデオンデは、黒蜜が入った餅にココナッツがまぶされたお菓子で、またちょっと別のスタイルみたいです。)
バッパオ
バッパオは見た目完全にただの肉まんです。オンデオンデにしかり、インドネシアは華僑の文化が根付いているので中華料理系のものが多く、日本人の口にもとっても合うわけですね。
とはいっても、多少はインドネシアバージョンに変化するわけで、ココナッツまんというのもありました。新しいもの好きの私はこれにチャレンジしてみるわけですが、中にはパームシュガーに絡めただろうココナッツあんが入っていました。
ココナッツの繊維が気になるかと思いきや案外そうでもなく、パームシュガーの優しい甘さが素朴な味でなかなか美味しかったです。
ところで私は肉まんが大好きなんですが、「好きな食べ物何?」ってきかれた時に「肉まん」て答えるのほんと色気ないなぁって思ってて。それからシュウマイも大好きなんですけど、昔、シュウマイ食べた後に当時の彼氏に会ったら「シュウマイ臭ぇ」って言われたことがありまして。
デート前にシュウマイを食べることはやめてます。
パンケーキ
どこもかしこも安宿の朝食と言えばこれだった。
パンケーキと言っても日本の家庭で出てくる「ぐりとぐら」のようなホットケーキや、行列のできるパンケーキ屋さんに出てくるインスタ映えするようなゴージャスなものではない。どちらかと言えばクレープに近いけど、クレープよりちょっとぶ厚めに焼き上げたもの。
特徴的なのは大体バナナが入っている、または添えてあったりして、インドネシアではパンケーキ&バナナは鉄板の組み合わせだそうだ。
ある安宿で、フリーパンケーキをセルフで焼けるところがあったので、私も焼いてみた。作るのはもちろん簡単で、ただ生地をフライパンに流し込み両面焼くだけ。なのだが、ひっくり返す作業で、私のパンケーキはフライパンの外へ滑り落ちて行った。
コンロに落ちて直火焼きされるマイパンケーキを見つめながら私はこう思った。
「こんな簡単なものもまともに作れないなんて、私はまだまだ嫁には行けないだろう」
出来上がったパンケーキにヤシから採れる天然甘味料パームシュガーをかけてコーヒーと共にいただこう。
バクソ
インドネシアの屋台でよく見かけた「Bakso」の文字。
「バクソ…、馬糞…?」
くだらない上に品のないワードを連想をしちゃうところに女子としての欠陥を感じますが、これの呼び名はバクソ以外にもバッソと言ったりします。
屋台に近付きその内容を見てみると、ドンブリの中には中華麺やビーフン麺などが入っていて、その上に丸いミートボール状の物や野菜などの具が乗っている。
私は、「まあラーメンや蕎麦的なものだろう」と思い、「ソバの逆でバッソって覚えやすいじゃん」と思ってたら大間違い。バクソとは麺がメインではなく、その上に乗っている肉団子がメインで、つまり肉団子スープの事なのだそう。
バクソは牛肉とタピオカで作るのが一般的で、鶏肉、魚、エビなど他の食材から作ることもできる。インドネシアは島により色々な宗教が信仰されていてムスリムも多いため、豚肉は扱われないようだ。
タピオカ粉の効果でモチモチっとした弾力のある肉団子が歯応えがあり、またスープはあっさりしていて最後まで飲み干すのは楽勝だ。インドネシアの夜道をビール瓶片手にフラフラと徘徊し、飲んだ後に独りバクソをすする独女にまだまだ彼氏が出来る気配はないようだ。
All pthoto by 旅人マリーシャ