【おまけ】アーティストの暮らしそのものが観光名所に!? 土地開発とともに消えていく”スクワット”の実態
ミッテ地区を中心に続々と高級アパートメントが建設される裏で、貧しいアーティストが住む廃虚=スクワットの存在がある。壁崩壊とともに廃虚だらけとなったクロイツベルクにアーティストたちが住み出したのがきっかけである。電気も水も何も通っていない退廃的な建物を自分たちの力で、住居兼アトリエとし、ギャラリーやバー、クラブまで作り、自分たちだけの世界を構築していった。
アナーキストでもある彼らの活動はいつしかベルリンカルチャーの1つとして、メディアやツーリストに注目され出すようになった。崩れ落ちそうな煉瓦の壁にはグラフィティーの数々、パンクなメッセージを掲げたフラッグ、ビールの空き瓶で転びそうになる敷地内。見学は自由だが、あまり歓迎されない上に、撮影は絶対禁止となっているので、注意しよう。
現在、スクワットは土地開発と共に排除されつつある。すでに立ち入り禁止となっているところも多く、都市化と共に歴史的カルチャーの1つが消えてしまうのはとても残念なことだと思う。