「そんな分かりやすくて、可愛いネーミングの事件には巻き込まれるわけ!」
と思っていたのに、まんまとやられました。というのも、この「ケチャップ強盗」ってのは、怪しいと分かっちゃいるけど避けるのが難しい事件なのです。ケチャップやらマスタード風、はたまた鳥の糞に見立てた液体をかけてきて
「何か付いてますよ。拭きましょう。ティッシュとお水をどうぞ」
と、親切な人のフリをして近づいてくる強盗。
「いえいえ、大丈夫です。ありがとう」
とその場を去ろうとしても、すでにターゲットとなっている自分の周りは、強盗団のエキストラたちで包囲されているのです。逃げようとしてもその舞台は広く、自分も被害者の役を演じきるまで、その劇は終わらない。
この物語は、「親切そうに近づいてきた人々が実は強盗団で、いつのまにか囲まれて鞄など荷物を奪われる」という筋書きとなっているのだ。
時には、そこから逃げ出そうとしたり、闘おうとした場合には力づく、つまり暴行を受けることも少なくない。もしあなたがそのターゲットに選ばれたのならば、素直に荷物を渡すことも被害を最小限に済ます方法かもしれません。
ちなみに、アルゼンチンで起きた事件ですが、強盗団のお顔立ちはどうやらアルゼンチン人ではないようでした。
By 旅人マリーシャ