2. 若者が多い
さて、新しい恋を探しに行くのは『傷心旅行』の目的としてよくないと先ほど言ったが、新たな人々、特に同世代の仲間との出会いは刺激的であり、失恋中の脳内で大半を占めている「彼」の存在を薄めてくれることは、間違いない。
しかし船で24時間もかかるこの場所、おまけに島内には高校までしかないとなれば、地方の田舎のように過疎化・高齢化が進んでいると思われるだろう。
ところがどっこい! 小笠原の高齢化率は12.7%と全国平均の26.6%を大きく下回っており、恋愛に限らずとも『若者の出会いの場』としては好条件である。さらにこの数字は、もともと観光などで訪れた若者が移住してくるケースが多いためであり、それゆえ島の人間は観光客にも親しく話しかけ、すぐにすっかり馴染みの友人のようになってしまうのだ。
温かい人々との出会いによって、恋愛以外の人間関係を築く楽しさを、取り戻そう。