リアルヒッピーのいる街
海のないベルリンでは、シュプレー川の存在はかなり大きく、ベルリナーにとっての湖である。特に夏期は、ど真ん中に設置されたプールやボートくだりで遊び、川沿いのバーやクラブもオープンエリアが賑わう。緑豊かな公園も豊富で、ちょっとした避暑地として人気だ。
そのシュプレー川沿いに、ティピーテントで暮らす人々がいる。何かのイベントでもキャンペーンでも何でもない、リアルにそこを住処にしているのだ。ティピーテント村と書かれた看板の奥には、いくつかのテントが存在し、掘建て小屋のバーまで存在する。自給自足で生活しているその人たちの格好も生活もヒッピーそのもので、近隣にどんな近代的なビルが出来ようとも、自分たちだけの”ラブ&ピース”な生活を送っている。
*テント村内は絶対に撮影禁止です。見学は誰でも可能ですが、マナーのない人は歓迎されません。
おまけ
クロイツベルグには、アナーキストやパンクスが住むスクワット(貧しいアーティストが廃虚を不法占拠して住んでいる場所)の存在が有名だが、空き地に勝手に畑や家畜小屋を作って、生活している人たちも存在する。
都会のど真ん中にミニ動物園があるイメージだが、全て無許可で、勝手に作ったものが現代にあるという驚きの事実。日本では即刻通報され、法律違反で捕まる事態だ。
さらには、これら全てを見学するツアーが組まれていることがすごい。どこの住人もお金はもらっておらず、物珍しそうにやってくるツーリストたちにも我関せずといったワンアンドオンリー過ぎる生活を送っている。
これらは、ほんの一部でありますが、未知なる街ベルリンの人々の暮らしはいかがでしたでしょうか? 筆者が住み出して間もない頃に知った衝撃の事実であり、カルチャーショックでもあります。しかしながら、驚くほど街に溶け込んでいる現象でもあります。これぞベルリン! ではないでしょうか? 自分の目で確かめたい! という方は是非訪れることをおすすめします。