プレゼン中になめこ事件
西島「それではページをめくって頂いて、次の企画ですが・・」
「西島さんのプレゼンが見たい」という新入社員Fを連れて、とあるクライアントでプレゼンをしていた。プレゼンは順調だったのだが、進めていくうち、視界の隅に、激しく動くFの手が映りはじめたのだ。「スマホにメモでもしてるのかな」一瞬そう思ったが、動きが違う。見覚えのある動きだ。
そう、やったことなら誰でもわかる。一差し指が激しく水平にスライドされる、あの動きだ。
まさかとは思ったが、確認するより先に、このFの動きをクライアントに見られてはいけない。私はプレゼンをしつつ、クライアントにFの動きを察知されないよう、いつもは静かな声を15デシベルくらい上げ、こちらに常識で考えられる以上の注意を向けることで何とか乗り切ったのだ。
(帰り道にて)
西島「さっき、プレゼン聞いてた?」
F「はい?」
西島「プレゼン」
F「はい」
西島「スマホ」
F「はい?」
西島「スマホいじってなかった? ってか、なめこしてなかった?」
F「・・・」
西島「プレゼン中にゲームする人はじめて見たんだけど」
F「はい・・」
西島「理解できないんだけど、どう考えたらスマホに中になめこしようって思うのかな?」
F「はい・・」
西島「はい、じゃわかんないから説明してもらえる?」
F「レインボーなめこ生えてたから」
西島「ごるぅぁああああああああ!」