低コストで宇宙に行ける
最初の宇宙エレベーターを作るのには、およそ1兆円かかると言われています。スカイツリー25本分くらいですね。アメリカで運用されている使い捨てロケットの「アトラス V」は、1回の打ち上げコストがおよそ200億円です。これと比較すると、「えー宇宙エレベーターめっちゃ高いやん！」と思うかもしれません。
しかし、アトラス Vで1kgのものを宇宙へ運ぶ時のことを考えてみます。アトラス Vは打ち上げる際に各パーツの燃料などを合計414トン必要とするので、1kgあたりおよそ215万円かかります。私を宇宙まで運ぼうとすると、9,245万円もかかるんです（あ、体重は逆算しないで）。しかし、宇宙エレベーターは一度建設してしまえば、ロケットのような燃料費は必要ないので、かなり低コストで宇宙へ物資を運ぶことができます。ゆくゆくは1kg当たり2万円くらいで輸送することができるとも言われています。低コストで宇宙に物資を輸送できるようになると、宇宙開発のスピードも一気に増すに違いないです。
特別な訓練をしなくても宇宙に行ける
ロケットで宇宙へ行く場合、特別な訓練が必要なイメージが強いと思います。ジェットコースターなどに乗っている時に体に重さがかかるのと同じように、ロケット打ち上げ時の加速している数分間、体には自分の体重の3.5〜4倍の重さが掛かります。これに耐える必要があるため、現在は訓練をした人しかロケットで宇宙へ行くことができません。しかし、宇宙エレベーターの場合、時速200km程度でゆっくり上昇するので新幹線とだいたい同じ。だから、ロケットのように大きな重力に耐える必要がなく、高齢者や体が不自由な人でも宇宙へ行くことができると言われています。
