店内に視線を戻すと、眼前にある世界でも、面白いことばかり言う人、恨み節ばかり言う人、ずっと同じことをRTしている人、人が言ったことにいちいち的外れな引用RTをしてくる人、@がついてるのにこっちを向いていない人たちが居た。
もちろん、似てると言っても違いはある。バーで絡み散らす面倒くさいおっさんはブロックしても消えない。騒いでいる団体客をミュートすることはできない。できたらいいなと思う時はあるが、そりゃ無理だ。
決定的な違いは、バーなら殴り合い刺し合いの喧嘩になるようなやり取りが、Twitter上では日常的に行われている点である。しかも言い合ってる当人たち、言ってる本人は(たぶん)素面である。
そして得物が言葉なものだから、直接精神に効く。
これは本当だ。
たとえば、
「呪」
という言葉は、見た瞬間に嫌な気持ちになる。
ところが、
「ひよこ」
どうだろう、なんだか優しさに包まれたような気持ちになる。
「かに」
食べたくなる。
「ねこ」
飼いたくなる。
「明け方のロイヤルホスト目黒店」
行きたくなる。
このように、言葉の力はとても強い。