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VR(バーチャルリアリティ)とAR(拡張現実)の違いを、正しく認識している?

沢葦夫 沢葦夫


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医療分野での応用

医療分野での活用が、実践的な活用として先行している。例えば、患者の身体のデータがコンピュータにインプットされていれば、採血のとき実際の腕の上に動脈と静脈を投影することができる。看護師は経験に関わりなく、的確に採血すべき血管にたどり着けるのだ。手術時、臓器の裏側の様子を表側に投影しながらのオペレーションもできる。手術中の器具類などの裏側の状況を示したり、傷つけてはいけない血管なども明示したりすることができるので、医療事故は減るだろう。患者の体の上に、現在の病状、手術等の記録、処方すべき薬剤などのデータが映し出されたとしたら、患者を取り違えることもなくなる。勤務時間の交代時の引継ぎも不要になるかもしれない。

災害の現場などでは、かけつけた若い医師などにベテラン医師が遠隔で指示ができる遠距離メンターを実現できるのも、このテクノロジーならでは。「ここをこのように切除」などを目の前にいる患者さんの体の画像を共有し、指示内容をその上に再現できる。同じ理屈で、子育てに慣れていない母親が、ウェアブルの眼鏡をかけ、ベテラン保育士と自分の子供の画像を共有しつつ、授乳の仕方などを学ぶというアイデアも。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/12/machi20161222tobi-1.jpg

VRやARは、教育現場に活かされてこそ

もう充分に医療の現場や医学生の学生などに役立てそうだと想像できるだろう。飛行機や車、電車などのシミュレーション用としてVRは以前から使われてきた。さらにARのほうが臨場感も伝わるので、その現場の刻々と変わる環境のなかでバーチャルな体験を可能にできるのだ。これまでどんな技術や職種も、経験がものをいってきた。その経験を積むことに、多くの時間が費やされてきた。VR、ARをうまく活用することで、そっくりそのままとはいかないが、経験蓄積に要する時間の短縮が図れる。一般の人が滅多に経験できない災害現場での人命救助のシミュレーションなどを、自分の暮らす地域や建物の中で仲間を対象に行える。その体験は必ず、万が一のときに役立つはずだ。

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