「もうあたしも大人なんだからさ」と自分へ言い聞かせる度に、心の中の『グッとこらえろよポイント』がひとつまたひとつと蓄積されてゆく。
“大人”というたった2文字、それだけの言葉なのに存在感デカすぎる。半端ない。年々居心地が悪くなるのはきっと、無意識の内にやってしまっている当たり障りの無い会話の中から生まれる微妙なイラだちだろう。
先日、同じくフリーのお姉さまと居酒屋で飲む機会があった。もちろん仕事やプライベートの話をするのだが、居酒屋での会話といえば、もう大体「エロ」「悪口」「悪口」に続き「カネ」、最後に改めて「エロ」と相場が決まっている。
「エロ」の話はとりあえずスルーするが、誰かの悪口を言っている時、基本的には『そういうことをされた・されてしまった“自分”』にもイラついている時だと思うのだ。つまり、あの日あの時あの場所で、私がこうしていれば･･･状態。
自分の機嫌も取れない人間は、他人の機嫌など取れない
「いい大人なんだから」とか「これを言ったら相手を不愉快にさせてしまうかも」という二大巨頭のせいで、ほとんどの大人は言いたいことを半分程度にグッと抑える。もしくは思ってもみないことを適当に並べてその場をしのぐ。
この小さなコツコツとした『ネガティブな積み重ね』が、いつか爆発して修復不可能になるくらいまで自分自身、または人間関係までもこじらせてしまう場合がある。
