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どちらが正しいのか? 「ヴ」と「ブ」表記問題について考える

加藤広大 加藤広大


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vubu

ちょいとネットを徘徊してみれば、アサイン、インセンティブ、エビデンス、シナジー、ジャストアイデア……なんだか全部シャンプーの銘柄のような言葉ですが、とにかく、ユーはルー大柴かとツッこんでしまいそうなほど、カタカナ語が乱れ飛び、割と鋭角な言霊が飛び交っている電脳世界の中において(もちろん、現実世界でも)、時折「こっちだっけ? いやこっちだったかな?」と我々を困惑させるのが、「ヴ」と「ブ」問題です。

「ヴ」と「ブ」問題とは

「ヴ」と「ブ」問題とは、「ヴァイオリン」なのか「バイオリン」なのか、「マイルス・デイヴィス」なのか「マイルス・デイビス」なのか、どちらで表記すべきなんじゃい。という問題のことで、いわゆる「V」をバビブヘボで表記するのか、それともヴァヴィヴヴェヴォで表記するのかということなのですが、ヴァヴィヴヴェヴォと並べて書くと何だかえらく縦ノリな字面だなと、感心してしまいました。

で、そもそも「ヴ」という文字は、日本語に存在しない子音である有声唇歯摩擦音(ゆうせいしんしまさつおん)、つまりvの音を仮名で表すために用いられています。有声唇歯摩擦音。偉そうに言いましたが今日知りました。ちなみにこのV音を表すのに「ヴ」を用いるのは、かの福沢諭吉先生の発案だそうです。

諭吉先生が発案したものの、1954年から1991年まではV音はなるべく「バ行」で表記しましょうという御触書が出ていたのですが、1991年2月7日に国語審議会が発表した「外来語の表記」では、「原語になるべく近く書きたいんだったら、V音を「ヴ」で表現してもよいよ」となり、それ以後約25年間、我が国では「ヴ」と「ブ」が混在している状況です。

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