• MV_1120x330
  • MV_1120x330

どちらが正しいのか? 「ヴ」と「ブ」表記問題について考える

加藤広大 加藤広大


LoadingMY CLIP

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

vubu

さて、「ヴ」と「ブ」問題のように、その曖昧さが日本語の面白さです。愛嬌と言い換えてもよいでしょう。結局何が言いたいかと言えば、言葉は不自由だけれども、実はすごく自由で楽しいものであるということです。間違っててもいいんです。自分が、自分の言葉で、自分の言いたいことを言える。こんなに豊かなことはありません。ちなみに、言えない世の中のことをポイズンといいます。

言葉は豊かですが、それゆえマイナスの力も強く発揮します。ネットではすぐ人に「タヒね!」と発言する方がいらっしゃいますが、その言葉が自分に向けられたものでないとしても、字面を見ただけで人は強いストレスを感じるはずです。

SNSを利用して誰でも気軽に文章を発信できる今日この頃、こんなに自由に表現できる時代なのに、皆が発言に敏感になり、揚げ足を取り合い、「アレを言ったら怒られる」「コレを言ったら炎上するかも」と気にしながらも、「失言しろ、失言しろ」と人が人を相互に監視する社会、言い換えれば、それはSNSという巨大な塔がど真ん中にそびえ立つパノプティコンのようです。そこでは全員が監視者であり、同時に囚人でもあります。怖い怖い。しかし、その状況を打破するのも、きっと、他ならぬ言葉なのではないでしょうか。

ですから、揚げ足を取り合ったり「タヒね!」という呪詛の言葉を吐くのではなく、ひとりひとりが「おっぱい」「ひよこ」などの和やかな言葉をより多く使用することにより、人々はほんわかした気持ちになり、他人に対して優しくなり、手を取り合うようになり、その輪はやがて世界中に広がり、戦争が消え、地球はおっぱいのような包容力に包まれ、ひよこのようにもふもふした無垢で幸せな世界へと変貌を遂げるのです。ヴァンザイ!

街角のクリエイティブ ロゴ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP