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どちらが正しいのか? 「ヴ」と「ブ」表記問題について考える

加藤広大 加藤広大


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「ヴ」と「ブ」の曖昧さ、日本語の面白さ

一見、正しい表記が存在しているように見えて、実はどちらでもよい「ヴ」と「ブ」。このあたりの曖昧さは、日本語の面白さ、その醍醐味でもあると言えるでしょう。もちろん、「どちらの表記が読者に分かりやすいか」というのは絶対条件ですが、敢えて語感で表記を変えるというのも、またひとつの楽しみ方です。

例えば「バイオリン」と表記するよりも「ヴァイオリン」と表記したほうが弦が震えているような感じがしますし、「グルーブ」と表記するよりも「グルーヴ」と表記したほうが躍動感があります。「ベルベット」より「ヴェルヴェット」の方が艶やかですし、「ソビエト」より「ソヴィエト」のほうがソ連っぽい、そして「バイブ」より「ヴァイヴ」の方が震えそうです。

また、いっそのことBをVに変換してみてもよいのではないでしょうか。
「おれとベッドで一緒に寝ようぜ」より「おれとヴェッドで一緒に寝ようぜ」の方が、よりエネルギッシュに誘っている感じが出ますし、「バイブルを読む」より「ヴァイブルを読む」の方がホーリー感が出ます。「通勤手段はヴァスです」などと表記すれば物凄く速そうですし、「おタヴァコ吸いますか?」とかファミレスの店員に聞かれたら思わず「ヴァカにされてるのかな?」と咄嗟に「禁煙席で」と答えてしまいそうです。

もちろん、文章は正しい日本語(なんてものがあるのかどうかは分かりませんが)で、読んでくれる人に対して分かりやすいように書くというのは大前提ですし、知っていて使い方を敢えて間違えるのと、ただ間違えるのでは雲泥の差があります。私も原稿を書いてお金をもらっている身分だというのに、よく間違えます。

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