そりゃあ、好きな人に送りつけるほどの自信と大胆さがあればいい。ダイレクトに「ねえ、かわいく撮れたと思うんだけど、どう？」と言って送りつけ、相手をメロメロにさせるほどの美貌があればいい。でも、こちらの自撮りをいつも待ってくれているような恋人相手じゃない限り、そんな思い切ったことはできない（「相手が自分に好意を持っている」と確信できる場合か、よほどの美人恋愛テクニシャンでなければ、普通できないだろう）。
片思いとか、気になっている人とか、もう別れたとはいえこちらのことを想っていてくれるといいな〜と願っている相手とか、振られて悔しいからすこしでも後悔しやがれと思っている相手とか。そういう人に見て欲しいのだ。それも、さりげなく、かつ、偶然を装って。
こういう裏に隠された考えに対して、どれだけ「計算高い」「腹黒い」「メンヘラ」などと言われても構わない。そこまでして見せたい誰かがいて、かわいく撮る努力をして、なんとか相手の気を引けないかと一生懸命になる行為自体がわたしは素晴らしいと思うし、そういう理由だったらジャンジャン「ねむいー」でも「お腹空いたー」でも「疲れたー」でもいいから自撮りを載せて欲しい。
先日わたしが目にした、「ねむい〜」の自撮り女子にも、きっとそういう事情があるに違いない。
「ちがう、ちがうんだよ。承認欲求なんかじゃない。きっと彼女はね･･･」。
わたしの考える彼女の事情は、きっとこうだ。
