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理想が高すぎる女【連載】さえりの”きっと彼らはこんな事情”

さえり さえり


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え、なんだこのしんみりした話。書きながら、よくわからない方向に進んでしまったけれど、リンコはそういう事情があったのかもしれないと思うと、「なで肩」ごときでワーワー言っていたとしても許せる。一途なリンコの恋が、いつか叶いますように。本当のところは、知らんけど。

 

そういえば、恋愛においてわたしがすごく「なるほど!」と思った話があるから最後に共有しておこう。昔、家探しをしていたときだった。「うーん、もうちょっとここがこうだといいんですけど」とか「あの部屋、中はすごくよかったんですが北側だから暗いのがちょっと」とか言っていたら「長く住める家探しのコツを教えますね」と不動産屋さんが言い始めたのだ。

 

「コツは、どこかが100点で、どこかが0点の物件を選ぶより、全ての点においてまんべんなく50点の物件を探すことです。物件は、“日常”になるわけですから。突出した魅力よりも、平均的な魅力を探してください。結婚も、同じですよ」とのことだった。

なぜ彼が、最後に結婚のアドバイスをしてきたのかはちっともわからないが、悔しいけれど「なるほどなぁ」と思ってしまった。リンコがシュウヘイ以外の男を探す時に、そういうアドバイスをしてくれるようなそんな不動産屋が現れるといいのだけど。・・・って、なんだこの話。最後までおつきあいありがとうございました。

【過去の「さえりの”きっと彼らはこんな事情”」はこちら】
別れ話をされる女
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大豆に似ているエリコ
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沈黙の彼女が考えていること

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