僕は結婚してから女友達とは縁を切った。
理由はただ一つ。嫁が嫌がるからだ。
僕も嫁を嫌がらせてまで優先させる事でもないと思うのでそうした。女が全てではない。僕には男友達がいる。世界の半分は男だ。その数、35億。大丈夫、35億もいる。かなり多い。
なので結婚してからはもっぱら男友達だけと飲んでいる。僕が思っていた以上に女がいなくてこの世界は楽しいなと思いながら、今までだって充分過ぎるほど仲の良かった男友達と益々仲良くなった。
僕の友人は結構付き合いの長い人達が多い。それこそ嫁と出会う前から知り合っている仲だから僕の事を何でも知っているし、わかってくれている。
そういう心が通じ合った友達と飲んでいると本当に楽しい気持ちと嬉しい気持ちが高まり過ぎて「大好き」という気持ちが自然に湧いてくる。
そうした気持ちは前からあったが女がこの世界からいなくなった分、以前に比べて強くなっている気がする。女の子に対する「好き」のパワーが男友達に向いたのだと思う。
辛うじて性的な意味で「抱かれたい」という気持ちまでは沸いてこないが、熊の様にどっしりとした男友達の背中に飛びつきたくなる事は正直ある。(衝動的にね、実際は抱きつきはしないけども)
熊男は一緒にいると男の僕でも本当に安心感をもてる。何事にもワハハと笑い飛ばしてくれる感じは、女の子にはない安定感がある。
(そして僕の男友達の熊男率はめちゃくちゃ高い。僕の本能が熊男を求めているかもしれない…。)
20代の頃バックパッカーをしていた時にやっぱり僕もそこらへんのバックパッカーと同じ様にガンジス川で泳ぐ為にインドに行ったのだが、街行く成人男性達が手を繋いでいる光景をよく目にした。
(これはインドに行った事ある人ならわかると思うが、日常的に見掛ける。)
別に男が好き同士と言う訳ではないらしくて、インドでは仲の良い男友達とは手を繋いで歩くのだという。その時の僕にはその感覚がいまいちよくわからなかったけど、今なら良く理解できる。
「仲良しなら男でも手を繋ぎたくなるよね!?」
インド人の男たちはそれを素直にやっているだけ、「めっちゃいいな」と思う。
先ほども書いたが、僕は性的な意味で抱かれたいとは全然思わない分、逆に男友達への想いはプラトニックラブな気がする。本当に心底好き! って気持ち。
そんな僕の男友達に対する乙女心を察したのか嫁は最近僕が男友達と会う時に「こいつ、もしかしたら男でもいけるんじゃないだろうか?」と疑惑の目を向けてくる。(流石察しが良い嫁だ)
嫁の浮気判定は【心が好きと思ったら】が基準となっておりますので、もうボーダーラインを踏み越えている感じはあるが、まだ今の所は「男友達もダメ」とは言われていない。
(近い将来僕の電話帳から男友達の連絡先が消される日もくるような気もするが…)
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