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”やり投げ”みたいだよ【連載】さえりの”きっと彼らはこんな事情”

さえり さえり


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他人の事情を勝手に妄想する連載も、第4回目を迎えてしまった。この連載の不思議なところは、全部妄想にもかかわらず「共感しました」などという感想が届いてしまうことである。共感してはいけない、そいつは存在しない。しっかりしてくれ、と思いながらも、嬉しくてスクショをとってしまう。

今回も人の事情を妄想してみようと思うのだけれど、今回のテーマはだいぶ厄介だ。自分でテーマは設定しているのだから、簡単なものにすればいいのだけれど、ライターたるものこればかりは見過ごせなかった。

先日わたしはとんでもない会話を聞いてしまったのだ。

 

そのとき、わたしは急ぎ足で最寄駅に向かっていた。何か考え事をしていたと思う。仕事のこととか、次に観たい映画のこととか、前を歩くおばあさんのワンピースがやたらとおしゃれだからきっと孫から「いつもおばあちゃんっておしゃれだね」と言われた一言が嬉しくておしゃれし続けてる系おばあちゃんなんだろうな、とか。

階段を降りようとしたところで、親娘が前から歩いてくるのが見えた。娘はわたしよりも少し年下くらい。お母さんのほうは45歳くらいだろうか。

そしてすれ違う瞬間、母親のほうが耳を疑うような一言を放ったのだ!

 

「いや、正直“やり投げ”みたいよ、あなた」

 

……ど、どういうことなのだ。やり投げみたいとは一体なんなのだ。

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