就活興味なし系大学生が、正反対のキャリアを歩んだ2人の社長の話を聞いて意識が高まった話

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6月12日に開催されたハタガク第3回。第1回に続き、今回もレポートさせていただく意識低い系、就活興味なし系大学生ranranです。

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少しだけ髪色も落ち着きましたが、意識高い系大学生に囲まれて緊張しながら再び参加してきました。

今回のゲストは、面白法人カヤックの柳澤大輔さんクリエイターズマッチの呉京樹さん。テーマは「面白い仕事の進めかた」。私が参加した第1回と大きく違うのは、2人のキャリアが全くと言っていいほど正反対であること! 慶應SFC出身で齋藤さんの後輩である柳澤さんと、13歳から社会に出て働いているという呉さん。全く違う視点を持っているであろうお二人からどんなお話が聞けるのかワクワクしながら参加しました。

何のために働くかを考える

お二人の経歴

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面白法人KAYAC 代表取締役 柳澤大輔さん
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。1998年に面白法人カヤックを設立。2014年12月東証マザーズ上場。鎌倉唯一の上場企業となる。ユニークな人事制度(サイコロ給、スマイル給、ぜんいん人事部化計画)や、ワークスタイル(旅する支社)を発信し、「面白法人」という名のもと新しい会社のスタイルに挑戦している。

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株式会社クリエイターズマッチ 代表取締役 呉京樹さん
13歳の時、リサイクルショップでキャリアをスタート。餅屋さん、料理人、ゼネコンの現場監督を経験したのち、映画監督を目指してハリウッドへ行くも英語が話せず、お金もなかったため断念、帰国し、デジタルハリウッド大学へ入学。そこでクリエイターの給料の低さを痛感し、29歳のときにクリエイターズマッチを立ち上げる。

働くということは、「自分のため」か「誰かのため」のどちらか

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齋藤さん
これまで人生で選択をしなくちゃいけない瞬間って何度もあったと思うけど、何をベースに選択してきたの?

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呉さん
僕は、働くって大きく分けて2通りしかないと思うんですよ。自分のために働くか、誰かのために働くか。リサイクルショップで働いた時は、圧倒的に誰かのために働いていましたね。「呉くん、明日から仕事手伝ってくれないか?」と言われたら、喜んで行っていた。

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誰かのためだったんだ。自分が食うためとかではなかったの?

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全く考えてませんでしたね。僕を必要としてくれる人がいたら、その人のために働くというところからキャリアを始めました。餅屋さんの時もシェフをしていた時も同じ想いでした。阪神大震災のあとにゼネコンの現場監督をした時も、街のためでした。とにかく、この街を救わないといけないという気持ちでした。

それがひと段落して、ふと自分は何がしたいのかを考えた時、ちょうどスター・ウォーズのエピソード1が上映されていて「これだ!」と思ったんです。それで、すぐに会社に辞表を出して「来月からアメリカ行って来ます!」と言って渡米した。今はクリエイターのために働いていますね。毎日、どうやったら日本のクリエイターを幸せにできるか、それを考えて働いています。

こういう僕の経験から言うと、結局、働くって「自分のため」か「誰かのため」かのどちらかなんだと思います。だから、これからみなさんが社会に出て働くときに「何のために働くか」をしっかり考えないと流されていっちゃうんじゃないかなと思います。

呉さんはソフトバンクに入るまでに27職種を経験し、トップまで登りつめたんだそうです。・・・超人? でも、その職務遍歴のせいで営業職を探してソフトバンクで採用されるまで46社に落とされたんだとか・・・。ちょっと次元が違う気がします。

そんな呉さんの話を聞いて、自分のために働くか、誰かのために働くか自分の意志でどちらかを決めることが大切なんだと思いました。

承認欲求が強い人はダメ

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これは、失敗談なんですけど・・・。会社を立ち上げて10年になるんですが、3年前まで営業を採用できなかったんです。それで、どうしたらいいかを柳澤さんに相談したんです。そうしたら、「どんなふうに採用しているんですか?」と聞かれて、「一次面接、僕。二次面接、僕。三次面接、僕です」と答えたら、柳澤さんに「バカじゃないですか?」って怒られて採用方法を変えました。

僕は、営業って根性論でしかないと思っていて、独立精神が強い人はすごく伸びると思うんです。承認欲求が強い人はだめですね・・・。だから、一次面接から三次面接にかけて徐々に負荷をかけて行くんです。一次面接では素直さしか見ていなくて、基本的には二次面接に進めます。そこで「うちは目標厳しいよ」という話をするんです。そうすると、誰も三次面接に来ないんです。三次面接にきたら採用しようと思っていたんですけど、これまで1人しか来なくて・・・その1人も三次面接で「やっぱり、ちょっと無理です」って辞退しちゃったんです。

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柳澤さん
カヤックは基本的に来るもの拒まず、去るもの追わずみたいなルールがほとんどない野放しの会社なので、褒められないとダメな人には向いていないんですね。8割、9割の学生が「君が必要だ!」と言われないと来ないと思うんですが、そうやって承認欲求を満たしたい学生は採用しないようにしています。

呉さんの営業の採用方法にも驚きましたが、承認欲求を満たしたいがためにライターをしているような私は、この話を聞いて頭を鈍器で殴られたような気持ちになりました。褒められなくても自分で突っ走っていけるような人になるにはどうしたらいいのか質問しようとも思いましたが、そんな勇気さえ出なかったので、齋藤さん、柳澤さん、呉さん、もしこの記事を読んでいただけていたら、教えてください。

しかし、これも「何のために働くか」ということが自分の中で明確にあれば、周りから褒められなくても、自分の目的のために進んでいくことができるんだろうなと思いました。

自分ゴト化する能力

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ブレストで自分ゴト化する能力を鍛える

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「面白」があることで分かったことは、「自分でつくることが楽しい」ということです。自分で会社をつくったら、毎日シーチキンご飯でも嫌な日は1日もなかった。自分でつくるという体験が楽しさに繋がっているのだと思う。だから、カヤックに入ってきた人たちにもできるだけ「自分がつくっている」という意識を提供できるようにしています。

これは、社員数が20人くらいのときは楽だったんですけど、もっと社員が増えてくるとみんなが「つくる側」になるのが難しくなってきました。そこで、ずっとやっていたのが、ブレーンストーミング。このブレストをやると、擬似的につくる側になれるんです。例えば、新しいオフィスがどうやったら面白くなるかをブレストしたとします。すると、「こういうことをしたら面白いんじゃないか? でも、予算的にどうだろう?」と社長になったつもりで考えることができる。自分ゴトになるんです。みなさんはこれから社会に出て、転職する機会もあるかもしれませんが、会社の嫌なところがあったから変えるというのでは、また次の会社でも違う嫌なところが出てくるだけなんです。でも、この会社を改善したいなという視点を持てれば楽しめると思うんです。

これを地域活動に活かしたのが「カマコン」です。自分が住む場所を探すときに「もっと便利な場所ないかな?」とか「もっといいところないかな?」という視点では、街を好きになることができないと思うんです。「この街を変えていきたい」「この街をもっと良くしていきたい」という気持ちでブレストをして、地域活動をしていけば、すごい自分の街が好きになるんです。

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カヤックは採用活動の中でブレストはしてないの?

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してますよ。入社前に「どうやったら活躍できるか?」というファーストブレストをしていて、辞めるときも退職者に「どうやったら辞めなくてよかったか?」というファイナルブレストを行います。

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ブレストって言い換えると「思考がすべてを解決する」みたいな感じ?

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すべてが解決できるわけではないけれど、単純に性格がポジティブになるという点で役立つと思ってやっています。むしろ、問題を解決するという点でブレストはすごく非効率です。どうしようもないアイデアばかり出るわけですし。それでも性格改善に使えるし、人のアイデアを聞くことを重視するのでチームワークが良くなるからやり続けているんです。

ファイナルブレストの気まずさよ・・・とつい思ってしまいましたが、そんなことが実現できるような会社ってすごく素敵だなと思いました。

ブレストは問題を解決するためのアイデア出しだと思っていましたが、そればかりではなく、性格改善やチームワークを良くするという意味合いが強いということを今回初めて知りました。病み期に入ると、世界中の人から嫌われているんじゃないかと妄想してしまうくらいネガティブな私もブレストをしていけば、ポジティブになれるかもしれないという希望を見つけました。

ぜひ、家事に協力してくれない半同棲中の彼氏とブレストをしてみたいなと思います。そうすることで、私の性格はポジティブになり、彼氏は家事を自分ゴト化することで手伝ってくれるようになるかもしれません・・・! 2人でブレストができるか分かりませんが・・・。

最後に残る仕事はクリエイティブ

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僕は大学時代にニューラルコンピューティングの勉強をしていました。これは今でいうAIなんだけど、最近はコンピュータの性能がすごく上がって、扱うデータがデジタル化されたことで物凄く発展しています。現在は、AIが様々な分野で人間に勝つようになってきました。例えば、人間に囲碁でAIの「Alpha碁」が勝つようにもなりましたよね。そういうことを考えていると、人間の直感の方が優れているものってなんなのかなと。例えば芸術のように、素人でもなぜだか分からないけれどなんとなく価値を感じることができるものだったりすると思うんですが、これもAIが発展していくことでかなりロジカルに説明できるようになると思うんです。

よく経営はアートだって言われたりしますが、経営者の仕事というのは投資や予算の決断をしたり、誰にどの事業を任せるかとか重要な人事の決断です。これは、ほぼほぼ経営者の直感に頼っているところが多い。でも、直感も結局はロジカルに説明できることが多いので、頭の中で高速に処理はしているけども、決めているからにはあらゆる変数をもとに決断をしているわけで、経営の重要な意思決定も、これも将来はAIに置き換わってしまう部分もあるんじゃないかと思います。
そんな中でも、最後に残る仕事っていうのは、やっぱり現時点で価値を言語化できてないもの、そういったものだと思っていて、だからこそ価値が分からないものに価値を感じるという風土を大切にしたい。面白法人と名付けて、なんだか価値が分からないようなことに精を出すのも重要なことですし、社員みんなでカヤックという会社を作品として作っていきたい。

私自身も大学でAIを使った研究をしているので、ブンブン頷きました。経営者ですらAIに置き換わってしまうような未来が迫ってきている今、与えられた仕事をこなしていくことしかできなければ、あっという間にAIに仕事を奪われてしまうのではないかと感じました。だからこそ、AIに仕事を奪われないための一歩として、自分ゴト化する能力はすごく重要なんだと思いました。

生徒からの質問コーナー

呉さんの「デジタルハリウッド大学の入学金100万円を1ヶ月で稼いだときに夜はホストをしていた」という話から・・・

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ーーー昨日、ホストクラブに初めて行ったんですけど、ホストの方って心から女の子を楽しませようとしているのか、上手く気分を乗せてお金を出させようとしているのかがすごく気になりました。呉さんはどちらのタイプでしたか? あと、お店で売り上げの上位になるホストの方はどちらのタイプが多いのかを教えて欲しいです。

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僕が見てきたホストの人たちはどちらかという答えはなくて、本気にさせたもん勝ちなんですよね。そのやり方は人それぞれで騙しても、愛情を持っていても相手を本気にさせられたらいいんですよ。

ただ、僕がなんとなく思うのは、固定客が多いのは愛情を持って本気で接しているホスト。でも、ホストクラブって固定客が多ければ売上が多くなるというものでもなくて、月に何百万も使ってくれる太客を1人持っていて売上が多いホストもいれば、月に5,000円しか使わないお客さんばかりが100人いるホストもいる。僕はどちらかというと後者の方が長く続くと思います。新規を取り続ける人もいれば、リピート客をつかんでいく人もいる。これはビジネスにも言えることで、今の会社でも同じようなスタイルで仕事をしていますね。だから、営業職でトップを取る人とホストクラブでトップを取る人って似たようなタイプだと思います。

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関係を続けたい人がいたの?(笑)

ーーーいえ! そういうわけじゃないんですけど、大学生のホストの子がいて・・・。初回は2時間で1,000円なのに、1時間延長すると6,000円も掛かるんで通えないじゃないですか。だから「ごめんね、帰るね」って言ったら、「俺が払うから、もう1時間いて欲しい」って言われて・・・。でも、それは申し訳ないから、「金銭的には応援できないけど、大学のレポートとかは手伝ってあげる」って話をして。でも、それが嘘だったら悲しいなあと思って聞いてみました。

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ん〜・・・今の話はマニュアルであるような話だね。ホストは本当に自分負担だけど、それでリピートを取っていくんです。
まあ、でも、自分が払うよっていうのは本当のことだと思いますよ(笑)。

ーーー自分が直感的に面白いと思っていることを他人に共感させたり、納得させたいときに意識していることや気をつけていることはありますか?

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プレゼンって、相手に共感させて、自分の話に巻き込んでいくことがとても大切なんですよね。僕はよく「憑依しろ」と言っているんですが、ターゲットに憑依して、クライアントに憑依することで、向こうが何を考えていて、何をして欲しくて、どうしたら面白くなるかを考える。

そしたら、今度はクライアントを自分に憑依させる。クライアントに自分と同じ景色を見せるんです。自分が面白いと思っていることには理由が必ずあるから、それをしっかり言葉で説明できるようにする。柳澤さんはその言語化能力が圧倒的に高いので凄いなあと思っているんです。そうやって相手を自分と同じ土俵に巻き込むには、十分な材料、背景、下準備が必要だと思う。

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テクニック的な話だと、話してる途中で自分も面白くなって笑うと伝わると思います。

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テレビとか映画とかでも途中で笑い声が入るみたいな感じだよね。

ーーー先ほど呉さんと齋藤さんは西麻布のバーで知り合ったとおっしゃっていましたが、西麻布に行けばギラギラした社長に会えますか?

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います。

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います。

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かなりいます。

まとめ

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何のために働くかを自分でしっかりと考えること。

仕事を自分ゴト化すること。

私は、今回のハタガクでこの2つのことを学びました。そして、この3時間弱、3人の話に聞き入っている間は意識高い系の仲間になったような気持ちになりました。なにかアクションを起こしたいという気持ちがフツフツと沸いてくるような感じです。そのせいか、前回のようにもっと意識低い感を出したレポートにするつもりが、今回は真逆のレポートになってしまいました。いや、むしろ、いますぐ西麻布のバーに行って、もっとギラギラ社長の話が聞きたいと思ってしまうほどです。

ヘアマニキュアのように、数週間もすれば徐々に意識低い系へと戻っていくのかもしれませんが、学んだことは消えないし、こういう良い刺激の積み重ねが大切なんだと思いました。次回のハタガクも楽しみです。

ハタガク 第4回への応募はこちらから!
街クリ告知バナーハタガク4回目_記事用_2

過去のハタガクの様子は下のリンクから確認できます!
第1回 『意識低めな大学生が電通を辞めたベンチャー社長2人の話を聞いて腰を抜かした話』
第2回 『意識高すぎる就活セミナーに冷やかしに行ってみた。内定してもまだゴールじゃないらしい(笑)』

[編集]街角のクリエイティブ編集部
[ライター]ranran

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