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無職の人生は紙切れひとつで救えるのです【連載】神様がボクを無職にした

フミコフミオ フミコフミオ


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定職が見つからない苛立ち、家族からの就職プレッシャー、加齢にともなう体力低下、減るいっぽうの預金残高。まあ、全部自分の責任なわけだけれど、それらに起因するヤケクソで「紙の書籍なんて無くなってしまえばいい」と心の底から思っている。だって邪魔でしょ。場所は食うし。重いし。

確か、ミステリー作家の森博嗣先生がエッセイか対談かで、今後、紙の書籍は贈答品のようなスペシャルなものになっていくのではなかろうかと仰っていたけれど、まったく同感。それが時代というやつなのである。現在、出版に関わっておられる人たちには厳しすぎる現実だが、僕をみれば分かるように退職金もなく職を失ってもなんとかなるものだ。時代は紙から離れていくのだ。

それでもときどき、「自称」本好きの人間というものに出くわす。彼らが「やっぱり紙の温もりがたまらない」「紙の本でしか伝わってこないものがある」などと言っているのを見て、この人は紙フェチか保管場所に余裕のある富豪、あるいは両方に該当するのだろうなあと深い感慨を受けたりはする。しかし、残念ながら僕にはそのような素晴らしい性癖はない。日常的に接触する紙は、鼻紙とトイレットペーパーに限定したいくらいの気持ちでいる。

紙を置くスペース、および、重量だけではなく、最近は時間が気になって仕方ない。本を読む時間がもったいないのだ。「スタバでの濃厚な読書時間、読書体験が僕を、私を、僕らの人生を、豊かにしてくれる」などという薄気味悪い思想をお持ちの方々には大変申し訳ないけれども、科学者や一流メーカーの皆様には一刻も早く、一瞬で本の内容を頭にダウンロードする技術を開発してもらいたいものである。

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