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東アジアの片隅で哀を叫んだ無職【連載】神様がボクを無職にした

フミコフミオ フミコフミオ


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インポテンツについてだけ考えていられる人生は、ファイザー製薬の研究者などごくごく一部の人類をのぞいて、存在しない。僕が四六時中インポテンツについて思い悩んだところで、金にならないからである。また、かの半島で有事が勃発しようと平和主義者の僕には関係がないと決め込んだところで、頭上にミサイルが飛来したらジ・エンド。頭上のミサイルと股間のミサイル。ふたつのミサイルの狭間で生きていくしかないのだ。そういった束縛のなかでどれだけ自分を貫けるか、言い換えれば、それが人間らしい生き方なのである。

「そういえば、かつてこんなことがあった」つって過去の話を持ち出すのが“いかにも中年”でイヤなのだけれど、過去の経験からしか語れない都合上、続けるしか選択肢がないのでイヤイヤ話を続ける。

20数年前にも、今と同じような事態が起こったことがある。あれは某オウム真理教の騒動で、日本が震撼していた物騒な時期。当時僕は大学生で、具体的な日時は覚えていないけれども、某オウム真理教が東京の繁華街で薬物テロを起こすという噂が囁かれたことがある。僕の周りでは実際に外出を控える人もそれなりにいた。そのジャッジメント・デーに、悪友が某女子大生との合コンを設定したのである。

薬物テロが起きるかもしれない。下手をすれば命を落とすかもしれない。そんな緊急事態の東京で合コン。ヤリたい盛りのモンキーであった僕は、多少躊躇はしたけれども、

「そんな緊急事態にわざわざ合コンに来るような女子大生は、僕と同じようにヤリたい盛りのエロエロモンキーに違いない。それに緊急事態下では、お互いに精神が昂ぶって平時では経験することのできない異常なお付き合いならぬ、お突き合いが出来るのでないか。サリンよりもボイン

そんな大いなる希望が、僕の背中を衝き動かしたのである。まさに命をかけた合コンであった。

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