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一人のニートとして女性を口説く方法

上田啓太 上田啓太


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「社会現象」を横文字にしてしまう方法もある。たとえば辞書を引いてみれば、「現象」は「phenomenon」である。これは素晴らしい響きなので、さっそく採用すればいい。となりに「コンサルタントです」と言う男がいれば、自分もさっそく、

「僕はフェノメノンです」

これは、まったく遜色がないだろう。なんとなく外資系のにおいがするし、「ソーシャルフェノメノンやってます」と宣言してしまえば、この英語が正しいかは置いといて、なんだか年収はかなりありそうだ。

経営コンサルタントと、ソーシャルフェノメノンで、どちらの年収が高そうかを、響きだけで判断すれば、意外とソーシャルフェノメノンじゃないかという気もするし、もはやニートとは名乗らずに、ソーシャルフェノメノンとしての自覚を持ってしまえばいい。そして名刺も作ってしまい、名前の上に「ソーシャルフェノメノン」とだけ書いて、「こんなことやってんだよね」と女性に見せれば、一人くらい、かんちがいして嬉しそうにするんじゃないか。

「すごーい! ソーシャルフェノメノンなんですね!」

実際にこんな反応をする女がいたら、それはそれで心配になるが、こうして無事に、ニートはソーシャルフェノメノンとして、女性と付き合うことに成功するわけである。

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