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アートディレクターとタイポグラフィーの冒険【連載】広告代理店の現役アートディレクターが語る

中村征士 中村征士


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文字にデザインがある!

文字を書くのが好きでした。5ミリ方眼にぴったりくるように文字のカタチを変えて描いて、その調子でノートの1ページをびっしりと埋めて友達に見せてみたり。もっと小さな文字でノートをとったり。文字を使って表現するということを自分なりにやっていたということなのでしょう。当時はただの遊びで、クラスの友達に見せてワイワイするためのものでした。

「かきかた教室」に通っていたわけではなかったですが、小学校の時から字をキレイに描くのは得意なほうでした。なぜなら、教科書に書かれている文字をじっと見ているときにある発見をしたからです。

それは、文字のデザインに「ハネ」とか「とめ」とかの毛筆の名残(というほどのことではないですけど)。書き順に密接に関係していて、「ハネ」ている方向に鉛筆の先を自然に動かすと次の書き順に行き着いて、美しい線がひけて文字のカタチも美しく整う。それは、僕が文字って合理的にデザインされているものなんだと気づいた瞬間でした。これに気づいてから文字というものに興味を持ち始めました。当時の先生はそんな風に説明していなかったので自分で気づくしかなかったのです。(いや、聞いていなかっただけかもしれないのですが)

そんなふうに文字に興味が芽生えはじめて、少し前のコラム『アートディレクターとゲーム』』で触れましたが、「ドラゴンクエストのロゴを模写する」ことで文字のデザインへの興味が加速していきました。

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