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共働きを望んだくせに家事待ち男はカップ麺でも食ってろ【連載】外資系OLの上から恋愛斬り

トイアンナ トイアンナ


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こんにちは、家事のできないトイアンナです。世間では専業主婦がいまやジャパニーズドリームのように語られていますが、キャラ弁作れる技能があるハイスペ人妻ばかりの国は、きっと日本だけに違いありません。

そんな憧れの職業である専業主婦ですが、知らない間に志望者が減っていました。マッチアラームの調査によると、20~30代独女で専業主婦になりたいのは22.7%しかいません。

つまり、8割くらいの女性は「共働きか、子供が小さい時期だけ休んでまた復帰しよう」と思っていることになります。すごい時代になったものです。

ところが、実例を見ていると共働きの準備ができているのは女子だけで、男子は取り残されているようです。いわく男性は「結婚して自由がなくなっただけだった。家は汚いし、外食ばっかり」。そして女性の話を聞くと「共働きだから家事も折半かと信じてたのに、服を脱ぎ散らかすばかり」。どうして、こんな悲劇が起きてしまうのでしょうか?

私たち、ママは専業主婦だった

いまのアラサーは、自分が共働きになる覚悟ができていても、いざ共働きになったとき「自分の幼少期からどう家庭が変わるか」は想像できていないことが多くあります。なぜなら、アラサーのママ世代は専業主婦が多かったからです。

たとえば運動会のお弁当。子供のころ、専業主婦のもとで育った子たちは「明日お弁当だから!」と言えばママがお弁当を作ってくれました。でも、自分が共働きとなれば、そんな時間はありません。1000円渡して「これでなんか買って食べて」となるかもしれませんし、頑張っても冷凍食品を詰め込むことになるでしょう。

そして真面目な女性ほど、そんな自分を「ダメな母親」「ダメな妻」と思ってしまいます。本当は専業主婦が頑張ったらできる程度の家事・育児を「うちの母親はこれくらいしてくれていた」と自分に課してしまうのです。昔はこうして働く妻が辛い思いをしていましたが、最近は日本の企業もお母さんを支えられるように進化しています。栄養バランスを考えた冷凍食品のセット販売や、献立の材料分だけデリバリーしてくれる会社など、新しいサービスで時短家事が支えられています。

こういった時短サービスは、身体的に働く女性を支えただけでなく「ダメな母・ダメな妻という罪悪感」も取り払ってくれました。「デリバリーのメニューの方が健康にいいから」「冷凍のほうが栄養が保存されるから」といった具合に、積極的にサービスを選んで家事をしない理由を与えてくれたからです。

ママの仕事を知らない男子

ところが、そんな現実を許せない人がいます。夫です。小さいころから専業主婦のもとで育つと、家事はやってくれて当たり前。自分が働いて一人立ちしたとき、カップ麺やコンビニ飯で暮らしているはずなのになぜか「女子も同じもの食ってるな」とは思いません。彼らが女子のご飯を想像するときはオムライス、ハンバーグ、から揚げ・・・・・・と「ママがかつて作ってくれたもの」を食べていると勘違いしてしまうのです。

この思い込みの原因は、女子にもあります。男の子を家に招いて、うっかり豪勢な家庭ごはんをふるまっていませんか? 私も作りました。自分ひとりじゃ絶対に作らない豪勢な食卓を。でも、その豪勢な食卓は男子が女子の食卓を見る唯一の機会なのです。かくして、男子が想像する「オンナノコの一人暮らし」のごはんは、女子が『これで男を釣ったるうう!!』と全力投球したメニューになってしまいます。

しかし、結婚してからも毎日全力投球できるのは専業主婦だけです。そうすると、結婚前よりランクダウンしたご飯や家事のレベルに「もっと何とかしてよ、(俺の知ってる)いつもの飯じゃないんだけど」と男子は思ってしまいます。ところが、女子はこの一言が許せません。「ハァ? なにお客様気取りなの? あんたも家事やんなさいよ、共働きなんだから」といきなりヒートアップ。かくして夫婦喧嘩に至ればまだマシなほう、男子は家庭的な女子と浮気し、バリキャリ妻がキレて離婚……といった事例を何件も見てまいりました。

夢から半分、冷めたなら

自分たちは専業主婦の家庭を持てない。そう今の男女は気づいています。でも、共働きで結婚したら何を「前の世代の結婚」と比べて失うかに対しては無頓着になっているのではないでしょうか。特に専業主婦の恩恵を受け、手伝いをあまりしなかった男子は「専業主婦がどれほど家事に時間を割いているか」といったリアリティに触れる機会がありません。彼の「当たり前」が専業主婦のいる家庭ありきになってしまっているのです。

こうしてみるとまるで専業主婦がいる家庭が最高で、共働き家庭は男子にとって夢も希望もないと思うかもしれません。しかし、実際は片方がリストラされても家計が安定していたり、おこづかい制ではなくワリカンで生活費をまかなえたりと、いい点もたくさんあります。だから夢から醒めさせるのは結婚前のお仕事。彼を招いた家でたまにはカップ麺でも出して「現実とのすり合わせ」ができるといいなあ、と思っています。

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