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ネオヒルズ族が「鶴の恩返し」を読んだら?

西島知宏 西島知宏


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むかしむかしある所に、六本木ヒルズに拠点を構えるおじいさんとおばあさんがアフィリエイト収入で生計を立てていました。

ある日、おじいさんは街へ情報商材を売りに出かけた帰り、ねずみ講に捕まった一羽の鶴を見つけました。

「じっとしていなさい。フリーエージェントです、あなたを自由にできます・・」

「秒速」でおじいさんに「人生を変えてもらった」鶴は、大空へと羽ばたいていきました。

7000万円のロールスロイスで家賃200万のセカンドハウスに戻り、ドンペリピンクを飲みながらおじいさんはおばあちゃんにその話をしました。

すると鉄製のドアを叩く音がします。

開けると麻布税務署の職員の格好をした美しい娘が立っていました。

「夜分にすいません。法人税3億5000万円の未納分を取りたてに来たのですが道に迷ってしまいました」

おじいさんとおばあさんはギクッとしましたが、ネットワークの一員にできると思い泊めてあげることにしました。

翌朝、ハタ織り部屋から出て来た娘は、フェラーリのロゴが入った布をおじいさんとおばあさんに手渡しました。

「これでマネーゲームをしてきて下さい」

ビッグビジネスの香りをかぎ付けたおじいさんは、布を売るためにセカンドカーの2800万円のベントレーで街へ出かけていきました。

布はおじいさんの弟子達の活躍もあり健康食品を超える売上を記録し、おじいさんは年収12億、100万円の札束を道に落としてしまう程になりました。

ある日、「布で儲ける社長のブログ」というブログを更新するためハタ織り部屋に入ったおじいさんはフェラーリのロゴを布に刻印する鶴の姿を目撃してしまいました。

「姿を見られたらバブルは終わりです」

そう言い残したカモは、いや鶴は、「夢を求めて」大空へと飛び立っていきましたとさ。

おしまい

街角のクリエイティブ ロゴ


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