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就活生が「イケてる!」 と思うのに採用担当は萎えるエントリーシート【連載】外資系OLの上から就活塾

トイアンナ トイアンナ


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1社目のエントリーシートは必ず落ちる

どんなに賢くても、体育会でも、帰国子女でも落ちると言われる1社目のエントリーシート。その理由は決して当人の能力ではありません。就活はあたかも「能力がある人間が通る」と誤解されがちですが、このエントリーシートに関しては文法さえ守れば誰でも通過します。

本来エントリーシートには書き方の「黄金ルール」があり、それさえ守ればいいのです。ですが、その内容は就活サイトや本にはありません。
その理由はおそらく、
①通過した人が「通過したのは俺がスゲーから!」と思ってしまう
②採用側からすると対策で通られても困る
という2点でしょう。

しかし今回はエントリーシートの書き方をネタバレすると共に、必ず落ちるエントリーシートの例をご紹介いたします。

落ちるエントリーシートあるある3パターン

1. エピソードがパッとしない

エピソードは決して「偉業」でなくても構いません。しかし、エピソードで「学生がイケてると思うもの」と「採用担当がすごい! と思うもの」にはかなりの差があることは留意したほうがいいでしょう。ここに、よくある「学生はイケてる! と思ったのに採用担当は萎えるエントリーシート」の例を紹介します。
よくあるエピソードの下に、採用担当が突っ込みを入れそうなことを書いておきますので、恨むなら社会を恨んでください。

学生がイケると思ってるのに、採用担当が萎えるエピソードの例

  • ひとり/仲間内でやったこと
  • 【よくある例】
    ・友人間で新しい飲み会を主催し、大盛況だった
     →君って友達多いんだね。で、仕事できるの?
    ・学業でよい成績を出した。
     →筆記試験の結果も良かったよ。で、仕事できるの?

 

  • 成果が採用担当の期待を超えないもの
  • 【よくある例】
    ・合宿期間中に頑張って普通自動車免許を取得
     →結構大学生って合宿で自動車免許、取るよね?
     バイトで費用を出したわけでもない、と。なんでアピールしたくなったの?
    ・落としそうな単位を頑張って取得
     →単位取るのって、大学生の仕事だよね?
     奨学金でも難しい単位でもない、と。なんでアピールしたくなったの?

 

  • カネを稼いだ話になっていない
  • 【よくある例】
    ・ボランティアをして、喜んでもらえた
     →いい子なんだね。で、仕事でお金は稼げるの?
    ・自分のやりたいことを模索した結果、○○をしたいと気づいた
     →自己分析頑張ったんだね。で、仕事でお金は稼げるの?

 
繰り返しますが、企業が求めているのは「偉業」ではありません。あくまで「あなたが仕事をしたらどうなるか」の参考資料を求めているのです。それにも関わらず「学生時代に頑張ったことを書いてください」と聞かれたとおりに答えると、参考資料にならないという理由で落とされかねません。

会社はあなたの人格や相性も考えますが、それはあくまで面接以降の話。
エントリーシートではできれば仕事に近いシチュエーション、つまり、
①自分で仕事を作り 
②他人とうまく交渉し 
③カネを稼いだ 

エピソードを求めています。

ここまで読んで「えっ、そんなエピソード1つもないよ!」と思ったあなたに、2週間でできるエピソードの作り方を(1)すぐできる! あなたがまだ内定が無い理由と簡単すぎる治療法【連載】外資系OLの上から就活塾でご紹介しておりますので、ご覧ください。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/06/gatag-00011879.jpg

2. 文法が「社会人向け」になっていない

学生の文章は社会人がよく目にする文章と決定的に異なる部分があります。まずは下のエントリーシートをご覧ください。

設問:あなたが学生時代にチームの結束力を高めた経験があれば、教えてください。
 
私は法律系サークルの経理を大学1年の頃から担当しています。
2年生のとき、文化祭の準備を手伝っていたところ予算が足りなくなっている
ことに気づいたので部員に聞いて調べたところ、当初の予算から10万円の
ずれがあり、盗まれた恐れがあるとのことでした。
しかし、部員同士で不信感を持たせたくないという思いがありましたので
サークル用に「相談アドレス」という匿名でメールできるアドレスを作りました。
その結果、お金を家に保管していた部員から自主的に報告をしてもらえました。
このように、人のことを信じつつ実践的な解決策を提案できたことで、
サークルの仲をよくすることができました。

このエピソード、中身としてはすばらしく
①自分で課題を設定して取り組み 
②人とうまく交渉し 
③カネを作る(=未来の損失を防いだという意味で)成功しています。
しかし、文法が社会人向きではないために、落ちるどころか、読んでもらえない可能性があります。

ではこれを、社会人向けに書き直してみましたのでご覧ください。

設問:あなたが学生時代にチームの結束力を高めた経験があれば、教えてください。
 
サークルのトラブルを解決させ、チームの結束力を高めました。
私は法律系サークルの経理を担当しています。
しかし、2年の頃に文化祭用の予算が10万円足りなくなっていることに気づきました。
私は部員同士に不信感を持たせず解決するため「相談アドレス」という
匿名メールアドレスを用意しました。結果、お金を家に保管していた
部員から自主的な報告があり、事なきをえました。
このように私は(1)人の良心を信じ(2)実践的な解決策 を提案することで、
チームの結束力に貢献しました。

読み比べると、いくつかのことに気づくはずです。まず、話の順番。学生はよく過程から書き始めるため、最後まで読まないとわからない文を書きますが、社会人のルールでは結論→背景事情→結論と、結論と結論でサンドイッチすることで判りやすくします。

また、「サークルの仲をよくすることができました」ですと、問いの「チームの結束力を高めた経験」かどうかハッキリわからないので100人が読んで100人が理解できるよう、「チームの結束力を高めました」と問いに文字通り答える文を書いてあげる必要があります。1日12時間、学生のエントリーシートを読む仕事をしている疲れ目の採用担当でも判るように書いてください。

最後に、1文は短く。これも文が長いと疲れ目の採用担当が途中で読むのをやめるかもしれないからです。採用担当の仕事は「有望そうな人を1次面接へ通す」ことであり「あなたのエントリーシートを全文読む」ことではないと理解してください。

3. 成果が数字で書かれていない

成果が数字で書かれていないと、格段に落ちやすくなります。ビジネスでは成果が数字で測られるためです。「そんな数字で書けるほどのことしてないよ!」と思うあなたは、甘い。数字はあるものでなく作るものです。

一見無理そうな下記のような事例でも、簡単に数字へ落とし込むことができます。

前回との対比で数字を作る

・老人ホームを訪れるボランティアをした結果、喜んでもらえた
 →老人ホームを訪れるボランティアをした結果、来訪希望者が前回比20%増

・塾でアルバイトを続けた
 →以前の学生バイトでは平均勤続年数が1年未満だったが、自分だけ3年間勤続した

・バンドでベースを担当し、お客さんに喜んでもらえた
 →ライブハウスの集客人数を、平均人数の150%動員した

アンケートを実施して数字にする

・結婚式場でバイトし、喜んでもらえた
 →式場利用後のアンケートで、90%の満足度を獲得した

・家庭教師で5人の面倒をみた
 →退職時のアンケート調査で、5段階中4.8の評価を得た

こんな風に、何でも数字にはできます。ただし数字にする努力は必要。必要であれば全国の統計と比較したり「満足度 アンケート」などで検索して、調べてみましょう。

なお、これ以前の問題として「誤字脱字」「文字数が規定の8割以下」「改行がない」「写真がプリクラ」などのケースもありますが、作文の授業は中学校まででみっちり受けていると思いますので、ここではケアしません。日本語、頑張れ。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/06/gatag-00010288.jpg

エントリーシートの《黄金ルール》

このようにエントリーシートには通る《黄金ルール》があり、そこから逸脱しないことが何よりも重要です。エントリーシートはあなたが人生で始めて書く社会人向けの「報告書」。まずは1度提出前に、社会人や先輩に見てもらいましょう。

そして1本まともなエントリーシートの雛形ができたら、あとはそれをコピペ・・・・・・おっと誰か来たようなので、失礼します。
☆実際のエントリーシートは問いも多種多様なので、コピー&ペーストしないように!

街角のクリエイティブ ロゴ


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