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2018年上半期、観てよかった映画を振り返ったら全然観てなかった

加藤広大 加藤広大


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kamihanki_eye

「羊の木」

Reference:YouTube

「羊の木」は、山上たつひこ原作の同名作品を映画化した作品で、つまり最近多い「漫画原作」の映画であるが、決して「あーあ、やっちゃったよ……」系ではない。変な髪型や髪色の人も出てこないし、微妙なCGも使われない。

本作の感想を簡潔に述べるならば「優香に、あの優香にそんな使い方があったのか!」の一言で、これはいちいち説明するよりも、ぜひ観て欲しい。エッロいので。

ほかにも、松田龍平の歩く姿が本当に素晴らしい。ただ歩いているだけなのにあの狂気。本作には6人の元殺人犯が登場するが、彼が画面に現れた瞬間から、「あ、この人一番ヤバい人だ」と、存在でネタバレするという大技を披露している。

個人的に最も驚いたのはエンドロールで流れた曲が「ニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズ」の「DEATH IS NOT THE END」だったことで、例え映画が面白くなくとも、この曲が流れただけで溜飲を下げられたと思う。念のために書くが、本作は面白かった。

「レディ・プレイヤー1」

Reference:YouTube

文句なしに面白かった。「レディ・プレイヤー1」お前がガンダムなら、俺はJDで行く! でも書いたが、本作を観た後に残るのは「たまたま観た金曜ロードショーがすげえ面白かったとき」の、あの満足感と感動そのものである。

しかし、とにかく大量の記号が登場し「見たいものしか見えない」映画になっているのもまた事実で、ある意味恐ろしくもある映画であるのも確かである。多くのレビューが、まるでハリデーが仕掛けた宝探しに奔走する「鍵が見つけられない」プレイヤーたちのようになっていたのは興味深かった。

ただ、感想だって外から眺めるよりも、プレイヤーになった方が楽しいに決まっている。もうネタバレしても構わないだろうし、以下プレイヤー目線で書くが、最終決戦の前、パーシヴァル(ウェイド-タイ・シェリダン)がオアシス中のプレイヤーに演説をぶち、呼応したアバターたちが荒野の向こうから波のように押し寄せ、小高い丘の上でレトロスタイルなラジカセを掲げた彼が「あの曲」を流すシーンは、もう本当に最高だったとしか言えない。

そして、アイアン・ジャイアントの手がメカゴジラに向かって伸び、握られた拳のなかから現れたアルテミス(サマンサ-オリヴィア・クック)の表情を見たとき、「うわぁ、いい映画だなぁ」と思ってしまい、なぜか涙が溢れて止まらなかった。

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