「レディ・プレイヤー1」お前がガンダムなら、俺はJDで行く!

加藤広大 加藤広大


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出典:IMDb

オハイオ州コロンバスなど行ったこともないし、コンテナが積み上げられたような集合住宅なんて見たことない。何より今は、2045年ではない。

スピーカーから流れてくるVAN HALENの「JUMP」はよく知っているが、デイヴィッド・リー・ロスと友達なわけじゃない。

いかにもオタクな背格好をした少年が自室から飛び出し、スラムを視界に捉えポールを滑り降りる。その動きはなんだか機動力のないアンセル・エルゴートみたいだが、もちろん赤の他人である。

彼は何軒もの家を横切ってどんどん地上に向かって降りていく。目指す先はスクラップヤードに作った秘密基地だ。コックピットのように狭い基地のなかで、彼は仮想現実世界「オアシス」に没入するべくゴーグルを装着する。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/05/413b430e99cee2ee6238db77322cccfc-e1526492794187.jpg出典:IMDb

今ここに、人生ではじめて観る作品が映し出されている。なのに、どこか懐かしさを覚えるのはなぜだろうか。

最初に断っておくと「レディ・プレイヤー1」は、もうめちゃくちゃに面白い映画である。

本作では古今東西、ありとあらゆるポップカルチャーの記号やアイコンが散りばめられ、それらが冒頭で映し出される「集合住宅」と同じくスタックを組んで押し寄せる。

しかも、記号がすべてガチなのが凄い。普通であればオマージュ・パロディですませそうなところをスピルバーグはマジモンをぶっ込んで来て今まで騙し騙しやっていた奴らを一刀両断にしつつ、作品としてまとめてしまっている。

もうとっくに誰かが指摘しているだろうがオアシスの外、つまり現実世界においても、仮想世界を凌駕するほどの記号が散りばめられる。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/05/ad8136280ed7f5c6dbee2ae41ec4e599-e1526492995468.jpg出典:IMDb

ありとあらゆる映画のクリシェを重層的に積み重ねた結果、とてつもない既視感が漂い、いい温度の温泉に浸かっているような気持ちよさで物語は進んでいく。

さらに両親は離婚してるわ、子ども部屋は汚いわとスピルバーグ自身の記号も「僕が作った映画だよ」と刻印を押していくかのように要所に配置される。

まるでスピルバーグの部屋にあるおもちゃ箱の中や棚に並んだ本を見て、「あ、これ俺も持ってる、いいよね」と完全なる釈迦の掌状態。

これは本当に気持ちがいい。余計なことは考えなくていいんだから。

これら、自分が気に入った「記号」をいくつか見繕って解説・考察するだけで楽々コラムが書けるし、面白かったシーンを挙げるだけでも数千文字は軽く稼げてしまう。

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