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「グレイテスト・ショーマン」は正真正銘のバーナムービー

シーズン野田 シーズン野田


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出典:「グレイテスト・ショーマン」オフィシャルサイト

「グレイテスト・ショーマン」は、フリークスショーを大衆化した興行師P・T・バーナムの半生と少しの反省を描く、19世紀のアメリカを舞台にしたミュージカル映画だ。

幼い頃、パンを盗むほど貧しい生活を送ってP・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、上級階級への激しいコンプレックスを抱いていた。口説いた嫁さんは上流階級の人でいつか必ず大きなお屋敷に住まわせると約束していた。そこでひらめいたのが、フリークスを集めた見世物ショーの興行だった。彼は変わった外見や特殊能力を持つ人達を口説き倒し、見世物ショーに出演させた。興行は大成功するものの、社会的には認めてもらえない。バーナムはさらに上に行くために上流階級の興行師フィリップ(ザック・エフロン)を「一緒にやろう」と口説きたおします。彼のお陰でヴィクトリア女王のパーティーに招待されたバーナムは、今度はそこで出会った超一流オペラ歌手ジェニーに「アメリカでコンサートをしないか」と、またまた口説く。

お前は志村けんかと言うほどに口説きまくるバーナムは、こうして世間からも批評家筋からも一目置かれる。しかし、ジェニーのアメリカ巡業に入れ込みすぎて、見世物ショーをフィリップに任せきりにしてしまい大変なことになる。

ざっとあらましをお伝えしたが、本作は「ラ・ラ・ランド」に続けとばかりに、日本でも大ヒットしているという。

しかしながら、伝記映画として微妙であるとか、フリークス(見世物ショーの出演者たち)側の心情がお粗末だということで、批評家筋からは評判が悪いらしい。

確かに、お話はご都合主義だし、奇形な人間を「君の個性は素晴らしい」と見世物にし、さらに上にいくために上級階級の青年を声高らかに歌いながら買収するような人物が、やる気と行動力と家族想いでまとめあげられた単純ないい人で描かれているのはいただけない。

フリークスの扱いも確かに淡白で、彼らの背景が描かれない。まとめて見たらただのチンドン屋でしかなく、途中で志村魂一座に変わっても大差ない。というかバカ殿がすでに混ざっていたような気もする。おまけに劇中に登場する批評家もなんだか雑な描かれ方で、暗に批評家に喧嘩を売っているという節もある。

そんなこんなで評判が悪いのも頷ける。だがしかし、この映画、正真正銘P・T・バーナムな映画だ。

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