「ワンダーストラック」
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「キャロル」のトッド・ヘインズ監督が描く、事故で母を亡くした少年と、耳が聞こえない少女の話で、1927年と1977年のニューヨークを舞台に描かれる。別々の時代で進行していく物語は、やがてひとつになり、謎が解き明かされる(はず)。
いかにも感動しそうな予告編であるが、特にバックで流れる少年少女合唱団が歌っているようなデヴィッド・ボウイの『Space Oddity』は卑怯なほど心に響く。「ベルベット・ゴールドマイン」のファンを一本釣りしたかったのでは、と勘ぐってしまうほどだが、更に途中から本人の歌唱になるタイミングは完全にズルい。選曲の勝利、観に行きます。
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「ワンダーストラック」
「港町」
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映像作家、想田和弘の最新作。このトレイラーは思わず見入ってしまった。
余りに美しいモノクロ映像は、まるでカラー作品よりも色が見えてくるような錯覚に陥る。そこに映し出されているのは、まさに惹句通りの生と死であり、いつかは無(亡)くなってしまうのだろうと、鑑賞前からちょっぴりセンチメンタルになってしまうこの威力。
どこかで見たような田舎町、文化、共同体、孤独、そして優しさ、映画を観た後に自分がどんな気持ちになるのかが楽しみな一本。
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「港町」
「心と体と」
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食肉処理場で代理職員として働くマーリアと、片手が不自由な上司のアンドレは、ある日「森のなかにいる二頭の鹿」にまつわる同じ夢を見たことから接近しはじめる。食肉処理場に務める男女が鹿の夢、この設定はヤバい。
予告編内でも映し出される吊り下げられた肉の赤さと、マーリアの透き通るような白い肌は、生と死を逆転させるほどで、白を基調とした贅沢な空間と相まってとても美しい。色を堪能するだけでも価値がありそうなので、ぜひとも劇場のスクリーンで確認したい作品。
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「心と体と」