シェイプ・オブ・ウォーター
「アカデミー賞最多13部門ノミネート」と聞くとビッグバジェットな超大作の香りがするが、なんのなんの、「シェイプ・オブ・ウォーター」は、ギレルモ・デル・トロ監督が長年温めていたアイデアを形にするために、「金出す奴に文句は言わせねえよ」と、自身でもかなりの自腹を切って製作した渾身の一作である。
Reference:YouTube
舞台は1962年の冷戦時代。政府の極秘研究施設にて清掃員として働くイライザ(サリー・ホーキンス)は、ある日偶然にもアマゾンで捕獲された実験体の半魚人を目撃し、やがて異型の怪物に惹かれていく。
ギレルモ・デル・トロは日本公開に先駆けたインタビューにて「怪獣は不完全な人々にとっての守護聖人」と、とてつもない名言を放り込んできた。これは間違いなく大人のための寓話である。と書きたいが、まだ観ていないので、「たぶん」としておく。
ストーリーやら前評判やらはさておき、何よりも声を大にして言いたいのが、邦題を原題そのままにしたのが偉いということで、「シェイプ・オブ・ウォーター/私の彼はモンスター」とか、「シェイプ・オブ・ウォーター/半魚人の恋」とかじゃなくて心の底から良かったと思う。本編に期待したい。