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サンタクロースが来ない大人へ。クリスマスに観て欲しい映画2つ

オルカ オルカ


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「三十四丁目の奇蹟」

お次は1947年にアメリカでヒットし、1994年のリメイク版も有名な「三十四丁目の奇蹟」。「自分がサンタクロースだ」と名乗る老人クリス・クリングル(日本では馴染みがないですが、サンタさんの名前として知られています)が本物であるかどうか、裁判で決めるという物語です。

Reference:YouTube

私が最初に手に取ったのは、中学生のとき、この作品の原作本でした(原作本と表記されていますが、映画制作中に本にすることが決まったので、順番的には映画原案→小説らしいです)。

それからすぐに1994年のリメイク版をDVDで観たのですが、実はもとの白黒映画の方を観たのはつい最近。中学生から22歳までたった数年の月日だったのに、自分にとってバイブルにしたいくらいお気に入りの作品になっていて驚きました。

また本筋と関係のないセリフを紹介してしまって申し訳ないのですが、この映画の中で印象的だったのが担当裁判官の「でもチャーリー、聞いてくれよ。私は責任ある判事の立場なんだ」という一言。

クリス・クリングルを名乗る老人がサンタでないという判決を下せば、国中の親や子供たちから失望されるだけでなく、その判決の影響で衰退するであろうおもちゃ業界・クリスマスカード会社、お菓子業界の労働組合からも嫌われ、来期での当選は期待できなくなるいう立場の彼。周りから求められている判決と自分にとって利益がある判決は一致しているのに、それでも誠実な判事としての仕事を全うしなければと悩んでいる姿、カッコイイ・・・。

裁判の結果が気になる方はぜひ、映画で続きを観てみてください。こっちはせっかくなら、クリスマスシーズン中に観るのがオススメ!

 

おわりに

もしかしたら今年のクリスマスは、この記事の冒頭を読んだ両親が、私の枕元にプレゼントを置いてくれるかもしれません。でもきっと、いや間違いなく私は、そのプレゼントの送り主がサンタクロースだなんて思わないでしょう。枕元を見た私の頭の中は咄嗟に、いつ届いた宅配便の中身だったのか、何時ごろにどうやって親が、夜更かしな私の部屋へ入ったのか、そういった現実的な疑問で埋め尽くされてしまうはずです。

寂しいのです。本物の「サンタクロースを待つ私」には、もう二度と戻れないことが。
絵本やおもちゃが好きでも、サンタへの手紙を書いて、靴下を用意しても。どうあがいても願っても、クリスマスイブに眠る大人の私は、「サンタクロースを待つ私ごっこ」をしているだけ。これはシルバニアファミリーのセットを前にしても、お人形遊びができなくなってしまった絶望感と似ているような気がします。

大人になるまでに手指の隙間からこぼれていったあれこれが恋しくて、本当はまだ子供でいたいのですが。自分で稼いだお金で買ったチョコレートのファミリーパックを独り占めしながら、クリスマス映画を観ていると、「大人のクリスマスも悪くないな」って、思ったりもするのです。

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