我々は憎悪渦巻くカースト制度の中で生きているので、“マウンティング”という自衛本能をもって、社会の荒波を泳いでいます。
“マウンティング”にも様々な形がありますが、マウンティングの中でもおしとやかな形だなと思うのが『卑下型マウンティング』。
例えば
「仕事でこういう案件に携わった」とか
「どこどこへ行った」だとか
「ああいうこと、こういうことがあった」だとか
おそらく話している側にも、少しばかりは「自慢をしたい」「見せつけたい」という欲求が無きにしも非ず・・・といったところでしょうが、しかし、ヒゲマン女子(※卑下型マウンティング女子の略)たちは、そんな“普通”の会話の中から、逐一『自分とは違う部分』を拾ってきては、「うわ〜すごいね〜、そんないろんなことして別世界の話だわ・・・。私なんてさ〜・・・」と、自分を落として落として、相手を気持ちよくさせて祭り上げてくれるわけです。
最初の1、2回は、そりゃあ祭り上げられている側も、ほどほどの承認欲求はあるでしょうから、調子に乗ってやや斜め上から偉そうなことを言ってしまいがちでしょう。
しかしそれが、3回4回5回6回・・・と続いてくると、だんだん居心地が悪くなってくるのです。自分が、偉そうに踏ん反り返るように仕向けられているような感覚になるのです。
これが『卑下型マウンティング』の真骨頂です。
あまりにもヒゲマン女子が自分を否定するので、こちらもだんだんバツが悪くなり、「そんなことないよ!」という風に、だんだん彼女のいいところを、チューブから歯磨き粉をひねり出すような要領で、小出しに褒めてあげる必要が出てきます。
あー、ほらほら、だんだん面倒くさくなってきた。