• MV_1120x330
  • MV_1120x330

編集部おすすめ文庫本ランキングトップ30

街クリ編集部 街クリ編集部


LoadingMY CLIP

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

21.『君の名は。』
新海誠(2016年)角川文庫

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71wyRAKswIL.jpg
出典:Amazon

世界規模で上映され、日本でも革命的に売れている映画「君の名は。」の派生作品です。新海誠監督が執筆しており、映画で明かされなかった細かい箇所や情景、会話が細かく書き込まれています。東京に憧れながらも田舎で暮らす「三葉」は、東京に住む男の子になる夢を見ます。カフェでバイトをしたり友達と都会を歩いたり。また三葉が夢の中で見ていた男の子も、田舎街に暮らす三葉の夢を見ていました。夢だと思っていたのに夢の中で過ごしていることが実際になっており、2人は無意識のうちに夢の中で入れ替わっていることがわかります。ファンタジーのような体験ですが、2人の入れ替わりはある事件と深い関わりを持っていることが次第にわかります。まだ会ったことがない男女が恋に落ちていく姿と物語が進んでいく時に起きる違和感を感じながら読み進めていくと最後に真相がわかります。神木隆之介さん、上白石萌音さんがキャラクターを演じるアニメ映画「君の名は。」も現在DVDが発売されているので小説を合わせて見ることによってより作品を濃厚に楽しむことができるのでおすすめです。

22. 『植物図鑑』
有川浩(2009年)角川書店

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71ypavgMaAL.jpg
出典:Amazon

携帯小説サイト「小説屋 sari-sari」にて連載されており人気を集めて書籍化された作品です。第1回「ブクログ大賞」や「みんなの幻冬舎文庫」の1位など様々な賞をとっています。主人公の「河野さやか」は、飲み会のあとにマンションに帰ると倒れている男性と出会います。弱っている彼を部屋にあげて、2人の同棲生活が始まります。彼のつくる料理はとにかく美味しくてさやかが採取した植物を使った料理がとても多いです。味付けされた料理ばかりを食べていたさやかにはそれが新鮮でした。2人の時間を重ねていくうちにどんどん見知らぬ男性「イツキ」に惹かれていきます。2人のほっこりとした情景を感じながら、関係はどうなってしまうのかドキドキしながら読み進めることができる連載小説です。主人公さやかの恋する気持ちには一緒にキュンとしたり切なくなったりと共感できます。「花とゆめ」によってコミカライズ化、岩田剛典さん、高畑充希さんが役を演じる実写映画化が公開されました。

23. 『リバース』
湊かなえ(2015年)講談社

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51yhQY8xOCL.jpg
出典:Amazon

事務機器メーカーの営業として働く主人公「深瀬和久」はある日喫茶店に通う女性「越智美穂子」と出会う。初めは先を譲っただけだったが世間話をするうちに二人はデートをする関係へ進展していきます。そんな彼女のもとに「深瀬和久は人殺し」といった手紙が届くようになります。彼女は不安に思い深瀬に問い詰めるが深瀬は過去に大切な親友を事故で亡くしていることを語り始め、不可解な事件なままで終わりを告げた10年前の事故がこのことをキッカケに動き出しました。犯人を見つけるためにかつて事故の現場にいた浅見康介や村井隆明、谷原康生が集まります。真実を追っていった先にあったものは目をそらしたいある事実でした・・・。現在と10年前を交互に振り返りながら話が進んでいく推理小説で、読んでいる側も犯人は予測不可能。湊かなえさんワールドに翻弄される作品になっています。2017年に藤原竜也さんが主演で実写ドラマ化もされています。

24. 『世界から猫が消えたなら』
川村元気(2014年)小学館文庫

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61ZOYY1I6QL.jpg
出典:Amazon

LINEの公式アカウントにて初めて連載小説として取り扱われた作品。2013年の「本屋大賞」の8位を受賞しています。主人公は、郵便配達員と働く30歳の男性。風邪だと思い行った病院にて余命1週間の脳腫瘍と診断されます。そんな主人公の元に「悪魔」と名乗るモノが現れてある取引を持ちかけます。「世界から1つ何かを消すと1日寿命が延びる」というもの。命と引き換えにいろんなものを引換えていきますが、途中で悪魔から世界から猫を消すのはどうかと提案される。キャベツという名前の猫と暮らしている主人公は悩みますが・・・。1週間という決められた期間の中で細かく心理描写、行動が書かれているので自然と引き込まれます。主人公が死ぬまでにどのように過ごすのか見届けてくださいね。2014年にコミカライズ化、2016年に佐藤健さん主演で実写映画化もされています。

25. 『ビブリア古書堂の事件手帖』
三上延(2011年)アスキー・メディアワークス

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81Vpyh6TSQL.jpg
出典:Amazon

「年間ベストセラー文庫」で総合1位を受賞した人気作品。主人公は古書堂とは縁がない活字恐怖症の「五浦大輔」祖母が遺していった本を査定するためにある古書堂に訪れ、「篠川栞子」に出会う。普段は物静かな女性だが本の話になるとスイッチが入ったように喋り続ける姿が特徴的な彼女。古書と絡んだ事件が起きるミステリー小説です。日常のちいさな謎を主人公と彼女篠川栞子と一緒に解いていきます。小説の中で登場する作品は、歴史ある名作の古書が多いのでこの作品をキッカケに今まで読んだことがない名作も読んでみたくなるかもしれません。基本的には1話ずつ完結していくので空き時間に少しずつ読むことができます。2013年には剛力彩芽さんが主演の実写ドラマ化、2017年には実写映画、アニメ映画化が発表されています。

26. 『親指さがし』
山田悠介(2003年)幻冬舎コミックス

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51VzYli37aL.jpg
出典:Amazon

『リアル鬼ごっこ』『あそこの席』などのホラー小説を出版する山田悠介さんの単行本。小学生の頃に「親指さがし」というある遊びをしたことで行方不明になってしまった同級生。残された4人は7年後、それぞれ大人になった姿で再会。事件の真相を知りたくてもう一度過去に行った「親指さがし」を行ってしまいます。殺されてしまい、親指だけが見つからないまま彷徨っているある少女の秘密を知った彼らは実際に存在する館へと出向くことになります。「親指さがし」は必ず両隣の人の親指を隠すこと。親指を探している間に誰かに肩を叩かれても振り向いてはいけないなど細かいルールが存在します。一緒に親指を探しているような臨場感が味わえます。本格的なホラー小説を読みたい方には是非おすすめです。2005年にコミカライズ化、2006年には三宅健さん主演で実写映画化もされている人気作品です。

27. 『ピンクとグレー』
加藤シゲアキ(2012年)角川書店

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/713wwi2-bWL.jpg
出典:Amazon

アイドルグループNEWSのメンバーとしても活動する加藤シゲアキさんのデビュー作品。主人公は読者モデルを経験し、芸能プロダクションに所属する「河田大貴」。中々思うように俳優としての成績が残せない日々を送っていました。同じ高校の同級生「鈴木真吾」も大貴と同じような経歴を送っていたが俳優として大成功しており、似ているようでまるで正反対の生活を送っていました。すっかり疎遠になってしまった2人ですが同窓会をキッカケに再会。その後ある事件が起き大貴の周りには人が集まってくるようになります。そのうちある企画がきっかけで文字を書く事になります。ノンフィクションで綴られた大貴の書く小説は注目を浴び始めますが・・・。2人の青年の対照的なところを描きそれを色に表したことで『ピンクとグレー』というタイトルが関わってきます。芸能界に足を踏み入れながらしっかりと主人公が道を進めていく姿を描いている青春小説です。2012年にコミカライズ化、2016年には実写映画化もされている話題作品です。

28. 『祐介』
尾崎世界観(2016年)文藝春秋

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51rWislIYYL.jpg
出典:Amazon

4人組ロックバンド「クリープハイプ」のボーカル尾崎世界観が手がけるデビュー小説。本人の実体験をベースに書かれている物語になっていてタイトルに尾崎の本名「祐介」が名付けられている。スーパーでアルバイトをしながら売れないバンドを続けていて日々ライブハウスのノルマに苦しんでいる。そんな時に付き合いでいったピンサロ嬢に恋をする。心理描写がとにかく細かく書かれていて文章を読んでいるのに音や匂いが流れ込んできそうな文章に注目して欲しいです。バンドマンの裏側を赤裸々に綴っていて、クリープハイプの音楽に触れたことがない方も楽しむことが出来る作品になっています。日々の生活を思うがままに書いている新刊「苦汁100%」も発売されているので合わせて読んでみてください。またクリープハイプの「鬼」の初回限定盤に祐介を身に映像化した「ゆーことぴあ」が収録されているので合わせて見るのもおすすめです。

29. 『NO.6』
あさのあつこ(2003年)講談社

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71AkzdHQG6L.jpg
出典:Amazon

日本の近未来を描いたディストピア小説です。ディストピアとは理想郷の正反対な意味を持つ。人類の理想都市と言われる「NO.6」に住む主人公「紫苑」はある台風の日に、矯正施設より脱走してきた同じ年の少年「ネズミ」と出会います。犯罪者として扱われる彼を匿ったことから高級住宅街から普通の市民が住む街へと引っ越すことに・・・。それから4年後に、人が急に歳を取り、命を落とす事件が起き紫苑が犯人だと疑われてしまいます。そんな時に昔救ったネズミに助けられNO.6の裏側にある街に住む事になります。そして理想都市を作るために、NO.6以外の街が受けている現実が明らかになっていきます。番号で管理され温度も管理され、まさに理想を描いた街だと思われますがその理想を維持するために犠牲になっている現実を目の当たりにして、貧困や人の地位に対して改めて気づかされる作品になっています。2011年には、ノイタミナ枠でテレビアニメ化されており梶裕貴さん、細谷和正さんが声優を務めています。

30. 『スヌスムムリクの恋人』
野島伸司(2008年)小学館文庫

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71vP5OJjHUL.jpg
出典:Amazon

清人、哲也、直紀、望は親同士の仲が良いため向かい合わせに家を購入し、生まれた時からずっと一緒にいる幼馴染。四人は全員男だったが、4人の同級生の中で最後に生まれた望は心が女の子だった。見た目と心の性別が違うことで葛藤して苦しんでいる望を助ける唯一の方法は体を心に合わせること。望を理解するために直紀は様々な方法をとりますが・・・。主人公の直紀も真実の愛を探していろんな女の子と遊び回るような青年で、どこか冷めているところも特徴的。自分と似ている歌手の「ナナコ」に出会うことで望の思いや自分自身が気づかなかった思いに気づかされます。性同一性障害という言葉に親しみがない時代をスポットに当てていて性別や恋愛について考えさせられる作品になっています。言葉選びが野島伸司さんらしくスっと頭に入ってきてくれます。2010年には少女漫画家タアモさんによるコミカライズ化もされています。

まとめ

心理描写や情景を細かく文字で表現することができる活字は読んでいて想像力が掻き立てられるので、その世界にのめり込むことができます。おすすめの作品ばかりを紹介しているのでこれを機会に活字に触れてみてはいかがですか? 今まで活字を読みきったことがない方や、苦手だけど読んでみたいという方には実写映画化ドラマ化やアニメ化など親しんだことがある物語ものから読んでみると読みやすいです。

街角のクリエイティブ ロゴ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP