1つの国、4つの家族、5つの言語
マレーシアは多民族・多言語国家であり、人口の内訳はマレー系が56%、中国系が24%、インド系が7%、そして先住諸族が11%です(数値は公式パンフレットより)。
国教はイスラム教で、仏教、儒教、道教、ヒンドゥー教、キリスト教などさまざまです。
言語もマレー語、中国語、タミル語、英語などが話されます。映画ではこの4つの言語に手話を加えた5つの言語が使われています。
そこで暮らしているのが、話の中心となる4つの家族。主要な人物とともに書き出しますと
主人公のマヘシュ(マヘシュ・ジュガル・キショール)はインド人ヒンドゥー教徒です。
お父さんは既に亡くなっており、ハキハキしたお母さんと活発なお姉さんとの3人で暮らしています。叔父のガネーシュはよく家に顔を出し、叔母のヴィマラと同様に、家族を気にかけています。
ヒロインのムルー(パメラ・チョン)はお父さんがイギリス系とマレー系の混血であり、お母さんがマレー系、2人の妹がいる5人家族。イスラム教の家庭です。
出典:公式Facebook
中国人のメイド、メイリンを雇い、家にピアノがあるなど、裕福な家であることが伺えます。
ハフィズ(モハマド・シャフィー・ナスウィップ)はマレー人のムスリムで、勉強もでき、タレンタイムに自作曲で挑むなど、音楽的才能も持ち合わせています。
出典:公式Facebook
家族は末期の脳腫瘍で闘病しているお母さんのみですが、少しも弱いところを見せないナイスガイです。
ちょっと取っ付きにくい感じのカーホウ(ハワード・ホン・カーホウ)はハフィズのクラスメイトで中国系の男の子。
出典:公式Facebook
厳しい父親に育てられ、常に1番であることを強制されています。カーホウの家族に関してはほとんど描かれないのですが、彼も重要な役柄ですので、4つ目の家族とします。
主人公のマヘシュとハフィズは友人で、カーホウはクラスメイトでハフィズを一方的に目の敵にしています。他所の高校からタレンタイムに出場するためにリハーサルに通うのがムルーです。マヘシュはムルーの送迎係となり、互いに惹かれ合っていきます。