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Mr.Children25周年記念コラム『十数年ぶりに潜った「深海」』

加藤広大 加藤広大


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このアルバム、音もさることながら、録音もいい。ぜひ、できるだけ良いサウンドシステムで聴いて欲しい。それまでとまったく違う音楽体験ができるはずである。事実、私は40〜70年代のもので組み上げられたシステムで視聴したところ、このアルバムに対する聴き方や考え方が一変した。馬鹿みたいなボキャブラリーで申し訳ないが、本当に凄い。

こればかりは個人で体験していただくしかないので、馴染みの音楽バーに行くか、オーディオ屋にCDを持ち込んで試聴させてみてもらって欲しい。

もちろん、単純に「暗い」だけのアルバムではない。『名もなき詩』『マシンガンをぶっ放せ』『花 -Mémento-Mori- 』と、シングルヒット曲も盛り込まれ、『ありふれた Love Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜』や『So Let’s Get Truth』『Mirror』など、緩急自在な選曲・制作がなされており、いずれも秀作だ。

Reference:YouTube

結果的に、この年だけで260万枚以上を売上げたという事実は、単なる人気だけでなく、アルバム自体のクオリティが高かったものだと考える。ピンク・フロイドの『狂気』だって、あの一聴したら度肝を抜かれるような内容で、全世界で5,000万枚以上を売り上げているのである。良い音楽というものは、しっかりと売れるのだ。そして、良い音楽が、より良く売れていたのが、1990年代後半であったと思う。

とにかく異質だったこのアルバム、異質であった点は他にもある。それは90年代音楽史のなかでも1、2位を争うであろう、幻想的なジャケット・デザインある。

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