漫画家のモンキー・パンチ先生が1967年に世にはなった「ルパン三世」が、今年で50周年を迎える。「ルパン三世」がなぜこんなにも愛され続けているのか。それはひとえにルパン三世やその仲間たちのキャラクター性のおかげだと思う。
近年はそんなルパンファミリーに焦点を当てたスピンオフが制作されている。2012年に「LUPIN the Third -峰不二子という女-」、2014年は「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」、そして2017には「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」が公開され話題になっている。ルパン三世ではなくその仲間たちが主人公の作品が作られるほど、とにかく人気が高いルパンファミリーたち。はたして、ルパンファミリーの魅力とはいったいどこにあるのか。
ルパン三世
ルパン三世は、アルセーヌ・ルパンの孫にして世紀の大泥棒。ていうかアルセーヌ・ルパン（以下アルセーヌ）って誰？ と首をかしげる人のために、まずアルセーヌについて説明しよう。
アルセーヌとは、20世紀前半のフランスに実在した怪盗･･･といいたいところだが、彼はモリース・ルブランというフランス人小説家によって生み出された小説の中のキャラクター。空想の人物だ。アルセーヌは富豪の屋敷などから宝石や美術品を盗む大泥棒だが、弱き者の味方になる心優しき人。しかもその紳士な振る舞いから、作中の女性たちをメロメロにさせているモテ男。その一方でアルセーヌ自体も女性に惚れやすい性格で、よく言えばロマンチスト、悪く言えばただの女好き。
この点はしっかりと孫のルパン三世にも引き継がれており、孫のルパン三世も綺麗な女性が出てくると、すぐに鼻の下を伸ばします。完全にエロ男です。でもそこはやはりというべきか紳士怪盗アルセーヌの孫。ルパン三世も当然エロいだけではなく、真面目な場面では超紳士。二枚目の部分と三枚目の部分がちょうどいい塩梅で混じり合っている人物こそがルパン三世なのだ。
