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心が迷子になったときに読むと、我に帰れるおすすめの本3選

羽深祥子 羽深祥子


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1. 『女の一生』
ギィ・ド モーパッサン(2011年)光文社

言わずと知れたフランス文学の名作。いいことに恵まれず泣き言を漏らしたくなった読者をギッタギタのメッタメタにしばいてくれる、前人未到の不幸な女のお話です。

貴族の家に育った主人公のジャンヌはちょっぴり夢見がちな女の子。好きになった人と幸せに結婚するまではいいのですが、いざ一緒になると浮気された挙句、怒り狂った浮気相手の旦那さんに自分の旦那が殺され、気がつけば未亡人に。溺愛する一人息子ポールには金をせびる時くらいしか頼られず、愛したものたちにことごとく裏切られます。

とにかく最悪すぎて、ぐうの音もでません。最初にこれを読んだのは高校生の頃なのですが、年端のいかない年代でも軽く鬱になれます。おそらく男性が読んでも、ぐったりとしてしまうでしょう。他人の不幸は蜜の味とよく言いますが、実在の人物の不幸を面白おかしく捉えるのはいかがなものなの。疲れ切ってダークサイドに陥ったときにこれを読むと、誰も傷つけることなくストレス解消できることでしょう。

最後に女中のロザリがこぼしたセリフはこちら。

世の中って、ねえ、人が思うほどいいものでも悪いものでもありませんね。
引用:『女の一生』

阿藤快的に訳すと「なんだかなー」ってところでしょうか。
心の名言リストにでもそっとしまっておいてください。

 

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