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この世界の片隅に見つけた、おじさんたちの2017年春夏ファッショントレンド

ゆきびっち ゆきびっち


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アメリカンな匂いがする、ボクシーなレザージャケット

いくら昭和風のディティールを本記事で推したところで、ファッション誌がこぞって掲載する、レザージャケットを取り上げないわけにはいかない。

レザーアウターは、ライダースを基本としているようだ。ブラックのハードなものではなく、ダークブラウンからアッシュグレーまでヴィンテージ感を感じさせるような柔らかな色合いが多い。しかし欧米の匂いがするので、ここで周作の像を投影することはない。
 

下半身スタイリングの神話を覆す、ラフなサンダルの合わせ

カジュアルなブランドに多く見られる、足元の傾向がある。スラックスに合わせているのが、便所サンダルならぬシャワーサンダル、もしくはコンフォートサンダルなのだ。レディースのほうで大分落ち着いたソックス×コンフォートサンダルの合わせも、一部のコレクションに出ている。

このきれいめなパンツに、カジュアルなアイテムを合わせるスタイルが「この世界の片隅に」の日常シーンを喚起させるのだ。当時の女性たちによる洋服に下駄という、昭和ならではの懐かしいような古めかしいアンバランスな合わせに、心をときめかせてしまう。

現代では「足元の抜け感」と捉えるファッション・ポイントを、その当時はナチュラルに取り入れてしまっているのだ。「ドレスパンツには革靴を」という下半身スタイリングの神話を覆した革新的なシーンといえるだろう。

現代の男性は荷物が多いことを象徴するビッグバッグ


 
昨年の海外のストリートスナップでは、書類やPCが入るのかと疑問視されるほどの薄型バッグを、クラッチのように抱えている光景が多かった。

今季はドクターズバッグ並みに、マチが広くとられたハンドバッグ、バックパックが多いようだ。映画の中では、周作の父・円太郎は広海軍工技師であり、出勤時に似たようなビッグバッグを持つ。今回のコレクションに出ていたバッグの形は様々だ。
 

これまで革靴・革バッグの二点を揃えることが、コーディネートにおける一種の美学だった。そこに、先述のサンダルと革バッグの合わせが登場した。まるで時代の超え、昭和から新しい風が吹き込んだようだ。

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