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Netflixで観れる珠玉のドキュメンタリー映画7選(おまけ付き)

加藤広大 加藤広大


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5. 「ディープウェブ」

2ちゃんねるの古典的コピペで以下の名文があります。

中学時代のパソコンの授業でインターネットを使った時
みんなが自分の好きな漫画や野球のページを見てる時に
自分だけこれみよがしに2chにつないでAAとかを周りに見せてたこと
しかも「このページって何?」って聞かれた時に「ヤバイ奴らの集会所みたいなもん」とか答えたこと
さらに友達に2chへの行きかたを教えるためにヤフーで2chって検索させて
でてきたリンクをクリックして2chのトップページが表示された瞬間に
そいつの耳元で「Welcome to Underground」ってささやいたこと

典型的な中二病の症状ですが、この作品は本当に「ヤバイ奴らの集会所みたいなもん」である、インターネットの下層に潜んで活動をしているガチなアンダーグラウンドコミュニティ「シルクロード」に焦点をあてながら、WWWの暗部を追った作品です。

Reference:YouTube

1990年代中盤には、日本のインターネットでも「Warez」や「mp3(懐かしのもせ3)」などなど、非合法なファイルが飛び交っていましたが、それが子供だましに見えてしまうほどです。ドラッグからクレジットカードや紙幣などのありとあらゆる偽造モノ、時にはヒットマンまで、なんでもござれの巨大闇市は一見の価値あり。あなたの知らない世界を体験してみてください。

6. 「映画 立川談志 ディレクターズ・カット」

タイトルから察すると、落語家、立川談志を追ったドキュメンタリーと思いがちですが、話の8割は生前の高座から「やかん」と「芝浜」がまるまる収録されています。

Reference:YouTube

これをドキュメンタリーと言っていいかは分かりませんが、そんなことはどうでもよくなる程に圧巻の「芝浜」は、全人類がいちどは観るべき名演でしょう。

オマケ的にはなりますが、自身の落語哲学や言葉の引用であったり、簡単なインタビュー、オフショットなども描かれていますので、談志師匠の人となりも味わえるのが、一粒で二度美味しいという感じではございます。

また、「落語に興味がない」「興味があるけどよくは知らない」方も、予備知識なしでも楽しめます。可能ならば、噺のあらすじをちょっぴり検索してから鑑賞すると、より堪能できることでしょう。

7. 「ホドロフスキーのDUNE」

アレハンドロ・ホドロフスキーが制作するはずだったけれども、中止になってしまった映画「DUNE」を一本の柱として、本人や関係者の証言をもとにしながら、制作中止までのあらましと、後世への影響をまとめた秀作です。

Reference:YouTube

ホドロフスキーが「DUNE」にかけた情熱や、膨大な資料、そして芸術作品さながらの絵コンテは、「人間が、ひとつの作品を創るとはどういうことなのか」を狂気にも近い熱量で私たちに教えてくれます。

また、彼等が作成した絵コンテが「スター・ウォーズ」をはじめとした、後に制作されることとなるさまざまな映画に影響を与えていることを検証するシーンでは、未完成であった「DUNE」のミームが見事に芽吹き、革命を起こしたことがありありと分かります。

映画ファンならずとも、1人の芸術家の生き様として、一級品の資料足り得るドキュメンタリーです。

他にもまだまだある、名作ドキュメンタリー

さらっと紹介して参りましたが、他にもまだまだオススメのドキュメンタリーは山のように存在します。あまり冗長になってもアレですので、以下に箇条書きで書き置きしてコラムを締めたいと思います。

「キース・リチャーズ アンダー・ザ・インフルエンス」

偉大なるギタリスト、キース・リチャーズを追ったドキュメンタリー。子供時代から現在までを音楽とともに振り返る。欲をいえばゴダールの「ワン・プラス・ワン」でのミックのボンゴについて意見を聴きたかった。

「バンド・コールド・デス」

セックス・ピストルズ以前に存在した伝説のパンクバンド、と表記すると少々語弊があるかもしれないが、1970年代にデトロイトの黒人3人兄弟が組んだパンクバンド「Death」を追ったドキュメンタリー。実は家族愛がテーマの音楽だけに収まらない良作。

「ファッションが教えてくれること」

鬼も裸足で逃げ出す「ヴォーグ」の編集長、アナ・ウィンターに密着取材したドキュメンタリー。「プラダを着た悪魔」よりエゲツない要求、注文、指示は、まさに事実は小説より奇なりの一言。

「ジョニー・サンダースの軌跡」

ニューヨーク・パンクのフェイス、ジョニー・サンダースの活動を総括したドキュメンタリー。動いてるジョニサンが観れるだけで、個人的には万々歳。

「ファインディング・フェラ」

 
「黒い大統領」の呼び名で知られる黒人解放運動家、マルチミュージシャンにしてアフロビートの創始者であるフェラ・クティの生涯を追ったドキュメンタリー。音楽好きなら必見。

「ドクター・フィールグッド〜オイル・シティ・コンフィデンシャル〜」

パブ・ロックという音楽ジャンルにおいて、最も重要なバンドのひとつであると断言して差し支えないドクター・フィールグッドを当時の社会背景なども織り交ぜて制作した作品。

「アントン・コービン〜伝説のロック・フォトグラファーの光と影〜」

ロックの歴史を見る、語る上で、バンドやシンガーソングライターの一瞬を切り取るフォトグラファーの存在は必要不可欠。その中の超重要人物の1人、アントン・コービンに密着した音楽史的にも価値のある名作。

 
 

さて、今回はこの辺で。いずれもメインで紹介した作品との優劣はございません。冬の夜長にぜひどうぞ。

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