6位 子どもはみんな天才だ！－笑えて泣ける子どもの名言96
子どもが話し出すのが待ち遠しい――そう思わせてくれるのがこの本です。9位～7位の本を読むと「赤ちゃんって賢いな」と驚くわけですが、本書を読むとつくづく「ああ、やっぱり子どもは天才だ」と思います。
忙しくて子どもの言葉を聞き流していた親に、「いまボク、世界で一番大事なことしゃべってるかもしれへんねんで！」と声を荒げた男の子。
七夕の短冊に「幸せになれますように」と書いた先生に、「先生、いま、幸せちゃうのん？」と聞いた男の子。
子どもは日々を真剣に楽しく生きています。私たちはどうだろう？ と突き付けられる一冊です。
5位 育児の百科〈上〉5カ月まで
出版社による内容説明に「思想の書」とありますが、まさに、偉大なる故・松田道雄先生の思想を学べる最良の一冊です。
作りはとても実用的で、赤ちゃんの月齢に応じて母乳の与え方や運動の方法が細かく記されています。困ったときにひく手引書です。しかし読み進めているうちに、「子を育てるとはいかなる行為か」、ひいては「人生とは何か」にまで考えが及ぶようになります。松田先生が、一本筋の通った思想に基づいて本書を記しているからでしょう。
この本を、私は自分の父と母に薦められて手に取りました。長子である私が産まれたとき穴が開くほど熱心に読んでいた本だということで、確かに初めての子育てを優しくかつピシッと導いてくれる本です。この「ピシッと」が、最近の育児書では少なくなった気がします。
初版は1967年刊で現代にそぐわない表現もありますが、それも含めて面白く読める本です。「赤ちゃんの口にミルクがついているとネズミが寄ってきます」など。ネズミと子育てしていた時代もあったのだなあ。
