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「シン・ゴジラ」放映間近! ゴジラシリーズをおさらいしてみた

加藤広大 加藤広大


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ミレニアムシリーズ

前作から4年後の1999年、時はまさに世紀末。私もいつ世界が滅びるのかと某予言の的中をワクワクしながら待っていたのですが、結局何も起こりませんでしたが、ゴジラはやって来てくれました。

以降、ミレニアムシリーズと呼ばれる記念すべき第1作が「ゴジラ2000 ミレニアム」です。世紀の区切りということもあった・・・のかどうかは知りませんが、ゴジラの姿も心機一転、大きく変化しています。

Reference:YouTube

刺々しい体表に強調された背びれ、口も大きくより爬虫類に近いデザインが施されています。

今回のお相手、宇宙怪獣オルガは例の「GODZILLA」に登場する個体がモチーフとなっており、「日本のゴジラがアメリカのゴジラを倒す」という意識もあったそうです。そんなにいじめなくていいじゃないですか・・・。

何はともあれ、新生ゴジラのはじまりです。はじまったと思ったら、翌年には次作が出るのもゴジラシリーズのお約束。2000年には「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」が公開されています。

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キャッチコピーは「地球最大の死闘(デスバトル)」。今作のゴジラは過去3度に渡り日本を襲った怪獣で、1954年の東京襲撃時には死んでいなかったという設定になっています。

登場する怪獣はメガギラス、メガヌロン、メガニューラ。フルCGで描写された箇所も多く、美麗映像で怪獣たちがメガデスバトルを繰り広げます。メガヌロンは「空の大怪獣ラドン」でも登場していましたね。

メガファミリーの襲撃からだいたい365日後、どこかで見たような気がする「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」のタイトルとともに、次作が公開されています。併映は「劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険」。

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以前にも増して悪役として描かれているゴジラですが、そのせいか目も黒目がなく白目のみで、端的に言えば非常に怖いです。また、護国聖獣と呼ばれるバラゴン、モスラ、キングギドラはそれぞれ婆羅護吽、最珠羅、魏怒羅と、非常に暴走族感あふれる怪獣暴走ムービーかと思いきや、これは日本古来より伝わる守り神、護国三聖獣として扱われている設定によるものです。キングギドラ、随分と出世しました。

何はともあれ、「劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険」を目当てに白目の悪役ゴジラを見てしまった少年少女がトラウマを抱えなかったかが心配です。

「劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険」の翌年、2002年には再びあの強敵がゴジラシリーズに現れます。そう、次作のタイトルは「ゴジラ×メカゴジラ」。またお前か。

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そして併映は「とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ! 幻のプリンセス」。ゴジラに追随するとっとこハム太郎の制作ペースもなかなかの勢いを感じます。

ゴジラの造形は前々作に戻されており、怪獣というよりは自然災害として扱われています。また、メカゴジラも本作では初代ゴジラの骨格をもとに造られた設定で、「機龍」なる名称で呼ばれています。

ゴジラを倒すべく造られた機龍ですが、ゴジラの咆哮に共鳴して初代ゴジラの意識が目覚めてしまい、うっかり八景島を全壊させてしまうなど、おっちょこちょいな面は多々ありますが、過去のメカゴジラを遥かに凌駕する機動性は一見の価値ありです。

2002年の次には2003年がやって来ます。そして年が変わったということは、新しいゴジラシリーズが公開されることを意味します。2003年ももちろん公開されました。タイトルは「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」ネタ切れを疑うようなタイトルですが事実ですし、前作の続編です。

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もちろん併映は「とっとこハム太郎 ハムハムハグランプリン オーロラ谷の奇跡」。オーロラ谷を舞台にリボンちゃんを救うべく、ハム太郎は海賊ハムクックとハムハムグランプリンで死闘を繰り広げます。紹介する作品を間違えました。

映画「モスラ」そして1954年の「ゴジラ」へのオマージュが散見され、それぞれの作品で破壊された東京タワー、国会議事堂が、今までのゴジラシリーズへの敬意も込めて、厳かにぶち壊されます。

前回はちょっとした不具合から1地域を壊滅させた機龍ですが、今回は大活躍です。なにせついに自我に目覚めます。極悪として名高い初代ゴジラの意識が宿っている割には乗員を脱出させたり、感謝のダイイングメッセージを送ったりと、人情味と優しさ溢れるサービス精神も旺盛です。

物語の終わりに、日本海溝に沈んだゴジラと機龍。かくして世界の平和は守られたと思いきやその1年後、ゴジラシリーズの最終作と銘打たれた50周年記念作品、「ゴジラ FINAL WARS」が公開されました。

Reference:YouTube

シリーズの集大成、最高のゴジラ映画を作り上げてシリーズを締めくくるべく制作された「ゴジラ FINAL WARS」。歴代の人気怪獣が総出演する「怪獣総進撃」的オールスター感謝祭であると共に、東宝特撮の総括であるとも言えるでしょう。もちろん、とっとこハム太郎との併映はありません。ワンマンショーです。

ゴジラの造形もグッと絞られ、シェイプアップしたその姿は最終作への意気込みが感じられます。

話の方はと言えば、これは本当にお祭りで、サントラはキース・エマーソンがアレンジしてますし、ゴジラが次々とX星人から派遣される怪獣をバッタバッタとなぎ倒し、人間同士のアクションシーンも満載で、テンポよく見られる快作であると思います。

賛否両論ある映画ですが、怪獣映画未経験の北村龍平に伝統あるゴジラシリーズの最期を託し、また託された北村龍平も、自分流のゴジラを撮ってのけたという点においては、東宝の度量を感じると共に、感服せずにはいられません。

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