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「シン・ゴジラ」放映間近! ゴジラシリーズをおさらいしてみた

加藤広大 加藤広大


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平成ゴジラシリーズ(vsシリーズ)

昭和ゴジラの終焉から9年、この間に昭和ゴジラの制作ペースで撮られ続けていれば、新作が9本出ていたと考えると、どれくらいの期間沈黙していたかが実感できますね。

見出しは平成ゴジラですが、このカテゴリーの初作品は1984年に公開された「ゴジラ」です。タイトル通り、原点回帰を図った作品で、第1作からの続編となっています。再制作の機運も盛り上がり、今回は予算も期間も潤沢です。

Reference:YouTube

キャッチコピーは「もう誰も・・・ヤツを止められない!」。これはおそらく、平成ゴジラの制作スピードを指していると思われます。

予告編のテロップも、白文字からカラーへ変化。9年間の技術の進化を感じさせます。ゴジラの造形もヒーロー路線から一変、完全に悪役顔で描き出されます。

原点回帰したゴジラから5年後の1989年には、vsシリーズのベースとも言える、「ゴジラvsビオランテ」が公開されました。

ゴジラのフォルムも大幅に変化し、原初のゴジラが持っていた人間のような造形から再び離れ、より“怪獣”に近いものとなっています。頭も小さくなり、下半身もずっしりと強化されています。歯が2列になっているのも特徴的です。

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余談ですが、ゴジラシリーズの中では個人的にこの作品に登場するビオランテの造形が一番気に入っています。悲しい宿命を背負っているところもまたいいんですよねえ。生頼範義によるポスターも素晴らしいです

以後、ついにあの往年の制作ペースが復活します。迎えた1991年、永遠のライバルをタイトルに冠した「ゴジラvsキングギドラ」が公開されました。
ちなみに、今作でゴジラの身長は100メートルに到達しています。当時完成したばかりの東京都庁で派手に大暴れし、破壊するシーンに度肝を抜かれた方も多いでしょう。

Reference:YouTube

キングギドラと言えば宇宙人やUFOがつきものですが、UFOの造作もすっかり進化していることがうかがえます。進化といえば、今回はキングギドラも“メカ化”し、ゴジラにメカキングギドラとして立ち向かいます。非常に安直な名前ですが、一部をサイボーグ化したようなその姿は、メカゴジラには無い魅力がありますし、改造されてしまった生き物の悲しさ、みたいなものも、ちょっぴり感じられるのです。

で、やっぱり翌年なんですが、1992年にも怪獣界の大人気キャラクター、モスラを対戦相手に極彩色の大決戦を繰り広げる「ゴジラvsモスラ」が公開される運びとなります。

平成ゴジラでは、はじめて自然破壊を題材に、家族愛や人類誕生以前の文明など、ファンタジー要素もふんだんに盛り込んだ娯楽大作に仕上がっています。

Reference:YouTube

また、タイトルこそ「ゴジラvsモスラ」ですが、モスラとは正反対の性質を持ったバトラが登場したのも特徴的です。ゴジラが粉っぽいといいますか、質感や色合いも若干違いますね。まさに極彩色。モスラも綺麗な色合いです。

間髪入れずにまた翌年・・・ってもう表記がない場合は次作は次の年の年末ってことでいいですかね? 安心安定、信頼と実績の納期で1993年に公開された次作、キングギドラ、モスラに続くビックネームの登場です。タイトルは「ゴジラvsメカゴジラ」

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「ゴジラ生誕40週年記念作品」と銘打たれた本作、ちょうど初代メカゴジラの際も20週年の作品でしたね。ちなみに、ゴジラの造形は前作に比べ、少しシャープになっています。

一方、メカゴジラは初代、逆襲より角が取れ、より洗練されたフォルムになっています。ガルーダという大型戦闘爆撃機と合体して、スーパーメカゴジラになることも可能です。名前以外は破格の性能で、ゴジラを追い詰めます。

久々にラドンが登場するのも見どころです。飛んだり羽ばたいたりするだけでなく、今回は口からウラニウム光線を吐くことも可能で、ゴジラのピンチに文字通り命を賭して一役買います。

久しぶりのメカゴジラとのバトル、そのおよそ1年後に、再びゴジラは人類の前に現れます。衝撃的なタイトルは「ゴジラvsスペースゴジラ」・・・。なんとかならなかったんですかね。

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主な登場怪獣はゴジラ、リトルゴジラ、スペースゴジラ、MOGERA、フェアリーモスラの5体。ちなみにMOGERAは別にRIKACO的な芸名ではなく、Mobile Operation Godzilla Expert Robot Aero-type(対ゴジラ作戦用飛行型機動ロボット) の頭文字を取ったという立派な経緯があります。

本作の敵役であるスペースゴジラの造形は、子どもの頃に見たら絶対に好きになってしまいますよね。名前だけ見ると「あ、スペースなゴジラなんだな」と思わざるを得ないスペースゴジラも、蓋を開けてみれば脅威の戦闘能力でゴジラとMOGERAを圧倒します。状況にはよれども無限のエネルギー供給、超能力を利用した重力操作、攻撃を跳ね返すバリアと、攻守隙がありません。なかなかのインフレですが、シリーズ最強と推す方が多いのも頷ける強さです。

さて、シリーズ最大の強敵との歴史的なバトルからなんと1年後、平成ゴジラ(vsシリーズ)の完結編、「ゴジラvsデストロイア」が世に放たれます。

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“デストロイア”の名前だけに、初代へのオマージュが色濃く現れたこの作品。キャッチコピーは「ゴジラ死す」。スーツの総重量100キロを越え、体内から出る水蒸気のための炭酸ガスが内部に充満し、ゴジラどころかスーツアクターの薩摩剣八郎も死にそうになりました。

本作の敵役であるデストロイアも、スペースゴジラと同じく非常に高い戦闘能力を有しており、欠損しようが蘇ったり、陸海空のどこでも活動可能、相手のエネルギーを吸収するなどやりたい放題ですし、知能も高く、ゴジラジュニアを拉致してゴジラの目の前で始末する場面は、清々しいほどのヒールっぷりです。

しかし、ゴジラも負けてはいません。今回のゴジラは体内にある炉心の核エネルギーが暴走してしまい、核爆発寸前のバーニングゴジラ(通称)。まさに死の寸前の最期の花火は、デストロイアをたまらず逃亡するまでに追い詰めます。

力尽き融解していくゴジラ、そのエネルギーはゴジラジュニアに受け継がれ、ゴジラ襲名披露をもって、物語の幕は降ろされます。

以上が平成ゴジラシリーズの大まかな流れとなっており。これにてシリーズはしばしの休止期間の後、後述するミレニアムシリーズに突入します。ハリウッド版? 何のことですか?

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