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おすすめ映画サントラ名盤10選

加藤広大 加藤広大


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7. 20 Feet from Stardom/バックコーラスの歌姫たち

2013年にアメリカで製作されました「バックコーラスの歌姫たち」いわゆるミュージシャンのバックでコーラスをしたり歌ったりする「バックシンガー」を追ったドキュメンタリー映画です。

Reference:YouTube

往年の名バックシンガーから最近の方まで、多くのアーティストたちに焦点をあてた本作もまた、素晴らしい選曲のサウンドトラックとなっております。と言いますか、ロック史、ポップ史に遺るような名曲の数々は、ほぼすべて彼女たちの「仕事」が入っていると言っても過言ではありませんので、サウンドトラックが悪くなるはずがないんですね。

この映画を紹介した文を読んでみると、数々のヒットソングで誰もが知っているようなハーモニーを響かせてきたのに陽の目は当たらず、音楽業界に搾取されて夢を打つ砕かれてしまったり、実力はあるものの運に恵まれずに歴史に埋もれてしまう。なんて悲壮感漂う書き方をされてしまっていますが、本編を観てみるとそんなことはありません。

彼女たちは底抜けに明るくて、前向きに生きています。ですので、映画自体もフィル・スペクターへの恨み節以外は(ここはむしろ笑うところなのでしょうが)ミック・ジャガー、ブルース・スプリングスティーン、スティングなどが彼女たちの功績を絶賛したりと、多くの言葉を費やして彼女たちが如何に音楽を支えて来たかについて描かれています。

私事になりますが、この映画に出ているリサ・フィッシャーというバックシンガーがいまして、ローリング・ストーンズの日本公演の時に彼女も出演していました。『ギミー・シェルター』が演奏されたとき、彼女がステージの先端まで歩きながらソロを演ったんです。劇中で「トップシンガーとバックシンガーの距離はステージだとほんの数メートルだが、その数メートルはものすごく大きい差だ」みたいな言葉があるんですが、その垣根を超えて彼女が歌ったとき、不覚にも涙してしまいました。

もちろん映画も、そんな音楽のマジックが満載ですので、ぜひともサウンドトラックと共にお楽しみください。

8. Top Gun/トップ・ガン

もはや説明不要の名作トップ・ガン、主題歌の『デンジャー・ゾーン』が有名すぎて「あ、あのハーイウェーイトゥーザーっていう歌の映画だよね?」と言われてしまうことがよくありますが、他にセレクトされている曲もどれも秀逸です。

Reference:YouTube

オーティス・レディングの『ドック・オブ・ザ・ベイ』、ピアノで弾かれるジェリー・リー・ルイスの『グレート・ボールズ・オブ・ファイヤ』、ライチャス・ブラザーズの『ユーヴ・ロスト・ザット・ラヴィン・フィーリング』、まさに監督のトニー・スコットらしい選曲となっております。

今挙げた後半2曲は、劇中オリジナル音源が流れるというわけではなく、劇中で登場人物によって歌われるのですが、これがまた原曲を流すよりも、さらっと歌わせることによって効果的な演出になっているんですね。特に『グレート・ボールズ・オブ・ファイヤ』なんて歌、調子っぱずれでヘタクソなんですがそれがまたいいんです。

この映画のサウンドトラックはよく『フラッシュダンス』などと一緒に名盤扱いされますが、これはプロデューサーのドン・シンプソンとジェリー・ブラッカイマーの手腕によるものが大きいのではないでしょうか。いわゆる「MTVっぽい」感じと言いましょうか、映画を観ながら流される曲を聴いて、当時のアメリカ音楽業界、映画業界での音楽の扱われ方に思いを馳せてみるのも、また面白いと思います。

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