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永久に語り継ぎたい歴代競馬名シーン5選

加藤広大 加藤広大


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1. 阪神大賞典(1967年)

最初は少々古いですが、涙なしには語れません。1967年の「阪神大賞典」におけるキーストンが見せた、人馬の絆が垣間見えるエピソードです。

Reference:YouTube

キーストンの詳しい戦歴などははぶかせていただきますが、5頭立ての少頭数でおこなわれたこのレース、一番人気のキーストンはいつもの逃げ(先行して突き放し、そのまま逃げ切る戦法)を打ちます。最終コーナーを回って直線、ゴール手前の300m地点で故障が発生、キーストンはバランスを崩し、鞍上の山本正司も落馬してしまいます。

キーストン自身も転倒しましたが、暴れていてもおかしくないほどの激痛が走っているにも関わらず、ゆっくりと山本に近づき、まるで彼を心配するかのように鼻面を押し付けます。このシーンに多くの競馬ファンは胸を打たれました。

残念ながら診断は左第一指関節完全脱臼で予後不良とされ、安楽死の処置が施されキーストンは天国へと旅立ってしまいました。

「キーストン」という馬名はニューヨークからペンシルベニアを結ぶ特急列車の愛称「Keystone」に由来しているそうです。特急列車のように駆け抜けていった人生(この場合、馬生というのでしょうか?)でしたが、天国でも元気に走り回っていることを祈ります。

2. 第29回報知杯4歳牝馬特別(1995年)

格上の場所に乗り込んで勝利をかっさらう的な話は、随分と気持ちが良いものですが、競馬界にもゴマンとあります。「第29回報知杯4歳牝馬特別」もそのジャイアントキリングが達成された名レースだと言えるでしょう。

Reference:YouTube

主役となる馬はライデンリーダー、鞍上は安藤勝己。この年は交流元年とも言われ、中央競馬と地方競馬との間で指定交流競走が設定された年でもありました。指定交流競走とは、簡単に言えば、地方競馬に所属している競走馬が中央競馬の競走に出走することが可能なレースのことで、そのまた逆も然りです。

この制度を利用して出走したのが笠松競馬場所属のライデンリーダーでした。笠松競馬と言えば、名馬、オグリキャップがかつて在籍していた競馬場と言えば通りが良いでしょうか。上述しましたが、安藤勝己もこの頃はまだ笠松競馬所属の騎手であります。このコンビが中央競馬に殴りこみ、最後の直線で一気に抜け出し一閃ごぼう抜き、実況の名手、杉本清ですら一瞬絶句させた名レースが「第29回報知杯4歳牝馬特別」なのです。

残念ながらライデンリーダーはその後成績は振るわずキャリアを終えるのですが、一瞬だけでも格上の中央競馬で一矢報いて稲妻のようにターフを駆け抜けたこのレースは、まさしく背景も、そしてレース内容も極上のドラマであると言えます。

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