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永久に語り継ぎたい歴代競馬名シーン5選

加藤広大 加藤広大


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その前に、競馬の魅力をちょっとだけ

せっかく競馬の話を書くのですから、競馬に縁がない方にも興味を持ってもらわなければなりません。ですので、ちょっとだけ競馬の魅力、楽しみ方を説明させていただきます。

「競馬」と聞くと毎週末に主に灰色の衣を身にまとったおっさんたちがどこからか集まり、ゴミ箱から器用にスポーツ新聞の競馬欄だけを取り出し、なるべくアルコール度数の強い缶飲料を飲みながら唸っているようなイメージを持つ方が多いでしょうが、これはその通りでして、間違っておりません。

場外馬券場の描写に関して詳しくはこちらに以前書きましたので、合わせてご参照いただけますと幸いです。

魅力を説明すると言っておきながら負の面しか説明していませんが、良いところだけを褒めるというのはミスリーディングを引き起こしてしまいます。他にも場外馬券場が開いた瞬間にトイレに飛び込んだのにすでに糞が的を外れて落ちていた。酔っぱらいのおっさんが串揚げの串をちらつかせながら威嚇してくる。床で寝ている人がいる。係員にひたすら絡む酔っぱらいがいる。どれもこれも面倒くさくてプチ絶望ですが、これは現実です。

しかし、良い面もあるんですね。競馬はレースに賭ける楽しみ以外にも「予想の楽しみ」というものがあります。自分の中でその日の天候、馬場の荒れ具合や相手関係、枠順、コース・距離適性やら血統やら、もちろんヤネ(騎手)も考慮して、当日のレースの展開を思い描きます。

毎週月曜日に競馬ブックを買い、フォトパドックという名の馬のグラビアを見ながらにやにやと馬体を確認し、木曜日、または金曜日に枠順が発表されるので、それを片手に予想を調整、固めていきます。金曜日くらいにはテンションが頂点に達しています「来週頭からはもう働かなくても良い」と。そして迎えた土、日曜日、文字通り身銭を切った答え合わせに一喜一憂し、多くの場合は肩を落としてしょんぼり帰路に着くこととなります。このとらぬ狸の・・・もとい予想が本当に楽しいんですね。当たっても、当たらなくてもです。

他の楽しみもあります。競馬は「血統」が非常に重視される競技ですから、数年前に応援していた馬の子どもがデビューすることも多々あります。応援していた馬の子どもの晴れ舞台。私に子どもはいませんが、おそらく運動会を観戦する親御さんの気持ちはこういうものなのでしょう。出来が悪くても、つい馬券を少しだけ買ってしまいます。

また、かつてライバル同士だった馬の子どもたちが世代を越えて対戦したり、致命的な故障を乗り越えて復帰レースに臨んだりと、ドラマも豊富です。

そして何と言っても一番の魅力は、競馬場、つまり現場の楽しさです。競馬をやったことがない方におかれましては、まず場外馬券場に足を運ぶよりも、現地に行って観戦することをおすすめします。

その際は、ぜひとも朝イチで開門前に並ぶことをおすすめします。特典として開門後、少しでも良い席を取るために繰り広げられる「東京第0レース人生未勝利戦」または「東京第0レース年収500万下」に参加できる権利が与えられます。それまでぷるぷると震えていたアル中と思しき隣の方が、ものすごいスピードでコーナーを曲がっていく様はまさに必見です。

まあ、並ばなくとも、パドックでピカピカに磨かれて、身体の引き締まったサラブレッドの馬体を見るだけでも、その奇跡的なデザインにうっとりしますし、10万人を超える観衆と一緒にメインレースを観戦する経験はちょっと他では味わえません。

もう一点、競馬場話になりますが、最近の競馬場はとても綺麗です。特に中央競馬、東京競馬場などはちょっとしたアミューズメントパークより設備が充実しています。そして何より綺麗です。「あの鉄骨、1本くらいが俺の負けた金でできているのか」と思うと感動もひとしおですが、特に素晴らしいのが飲食店の品揃えでして、少しだけ挙げてみましょう。

貴族向けにはホテルオークラ、ステーキハウス win、トラットリア・デラ・コルサなど。労務者向けにはケンタッキーフライドチキン、モスバーガー、吉野家、馬そば深大寺、エクセルシオールカフェ、ファーストキッチン、ペッパーランチ、ピザーラエクスプレスなどなど、豊富に揃っていますので食料には困りません。ちなみにお茶や水は無料なので、焼酎を一本持っていけば、お茶割り水割りを手軽に楽しめます。

もちろん食事だけではありません。乗馬体験もできますし、子どもが遊べるスポットなどもあります。小さな蒸気機関車に乗ることができるのですが、午後になると負けがこんで幼児退行してしまったおっさんが競馬新聞を読みながらぐるぐる回っているという非常に珍奇な光景が見れますので、足を運んだ際にはぜひともお楽しみください。

とにかく、競馬に興味がなくとも、競馬場に一度は行ってみることをおすすめします。昼時は内馬場が開放されますので、レジャーシートとお弁当を持って芝生のうえでのんびりピクニックも可能です。メインレース前はそこまで混みませんから、レジャー感覚でふらっと遊びにいくだけでも充分楽しめるでしょう。ちなみに、ハードコアな競馬体験をお望みの場合は地方競馬、もしくは場外馬券場へ赴くことをおすすめします。

少々前置きが長くなってしまいましたが、競馬は(競馬場は)楽しい場所である。度をわきまえれば。ということで、本題に入りたいと思います。

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