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【真面目からおバカまで】おすすめB級映画10選

加藤広大 加藤広大


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「What About Me(ホワット・アバウト・ミー)」

「What About Me(ホワット・アバウト・ミー)」も、音楽、ことパンク好きにはたまらないミュージシャンが出演しています。リチャード・ヘル、ディー・ディー・ラモーン、そして何よりジョニー・サンダース! これがどれほど凄い面子かと簡単に言えば、定食屋のメニューに例えるとそれぞれ天丼、カツ丼、うな丼と、どれもがメインを張れる人気メニューですし、全部頼んで食した場合、確実に胃薬が必要になります。

Reference:YouTube

更にはビート詩人、グレゴリー・コーソや「ストレンジャー・ザン・パラダイス」で主人公ウィリー(ジョン・ルーリー)の相棒を演じたリチャード・エドソンも出演しています。

これだけ面子が豪華だと心配なのがストーリーですが、実は私これをタワレコ渋谷店の地下で行われたセールの際に海外版で買ってしまいまして、何度観ても何を言っているのか、そして何をやっているのかがまったく解りません。

一応、今回調べましてやっと何をしていたのかが分かったのですが、それでもいいんです。動いているジョニー・サンダースやリチャード・ヘルが観れる。それだけで映像資料として一級品の価値があります。

もちろん、話の内容が分からないからB級と言っているのではありません。それではアプリのレビューに「起動しません。☆1」と言っている人と変わりません。ジョニー・サンダースもリチャード・ヘルも、ディー・ディー・ラモーンも、あるジャンルでは一線級むしろレジェンドですが、興味が無かったり他方から見ればマイナーな存在です。特定の層が大いに反応する仕掛けが組み込んであることから、この映画もまた良い意味でのB級として語り継がれるべき作品でしょう。

「BEARSKIN(ベアスキン)」

都会の(特に夜の)一幕を美しく描き出したアン・ゲディス、エドワード・ゲディス両名が監督した映画「BEARSKIN」は、英語では「AN URBAN FAIRYTALE」、日本語版では“都会の夜の一幕寓話”というサブタイトルが付いています。

Reference:YouTube

お話の内容はまさにサブタイトル通り、都会に住む、ちょっとカタギじゃない商売をやっていそうな訳ありな人が次々と登場し、一幕の寓話を繰り広げます。

人形劇「パンチ&ジュディ」を上演する一座を率いるはアメリカ人の元人気ボクサー、トム・ウェイツ演じるシルヴァ。相棒は口のきけない不思議な雰囲気の女の子ローラ、チンピラでイカサマがバレてギャングに追われているジョニー、そして顔も仕事場も名前すらも完全に怪しすぎるミセスJ。登場人物全員訳ありです。

過去にしたことや、これからしでかしてしまうこと。それに抵抗したり、逃げようとしたり、人間が運命に抗う様子が、都会の夜に立ち込める独特の霧がかったようなトーンで描かれます。その絵面はまさに都会の夜の一幕寓話

トム・ウェイツ大先生の登場シーンが多いことも、ファンには嬉しいのではないでしょうか。彼を好きな方向けの解説になりますが、まさにこの映画はトム・ウェイツのライブ、下手をしたら頭の中を観ているかのような気分になれます。

エンディングに流れるは彼のアルバム『Rain Dogs』より、『Singapore』。そういえば同アルバム収録曲の『Jockey Full of Bourbon』も、ジム・ジャームッシュの名作「Down By Law」で使用されていました。

話を戻しまして、別にトム・ウェイツ好きでなくともジム・ジャームッシュや、ヴィム・ヴェンダースがお好みならばきっと楽しめることでしょう。

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