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感情が迷子になる、春の珍曲特集

加藤広大 加藤広大


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聴けば納得、理解は不可能! 藤波辰巳の『マッチョドラゴン』

Reference:YouTube

うっかり迷曲、じゃなくて名曲を並べてしまいましたが、次は大丈夫です。絶対に大丈夫です。珍盤奇盤という宇宙にひときわ明るく輝く一等星、それが1985年にリリースされた、藤波辰巳が歌う『マッチョドラゴン』です。もう何も言うことはありません。いや、ひとつだけありました。

マァッチョドゥラァゴンッ!

これぞ夫婦愛(妻多目)。野村克也が歌う『女房よ』

Reference:YouTube

歌唱は旦那野村克也、作詞は女房野村沙知代、そして作曲するは三木たかしという、非常に香ばしい企画物として名高い『女房よ』は、スナックから漏れ聞こえてくるおっさんの歌声のような野村克也の哀愁ヴォイスに、いろんな意味で心を打たれる迷曲です。

恋女房、野村沙知代の作詞能力もなかなかのもので、歌詞の中でこれでもかと、旦那ではなくて己を褒め称えます。

女房よ わしは思うわ
手綱のさばき
見事なもんや

女房よ
誠実と云う字が光る
『女房よ』

そして何よりクライマックス前の

女房よ わしの分まで
残りのものは
使ってくれや
『女房よ』

遺産相続で揉めた場合、この歌を持ち出すつもりなのでしょうか。女性の強かさを感じます。が、なんだかどうして、聴いていると妙に心地よくなる、実は隠れた名曲でもあるのです。

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